2017/04/05

坪田先生 米寿記念コンサート


先週の日曜、坪田昭三先生の米寿記念コンサート〜色とりどりの贈り物〜
無事に終えることができました。

いただいたお花や贈り物をゆっくり開けて。。
演奏会を振り返りながら、あらためて感謝の気持ちがふつふつと湧いています。



いただいたお花は春一色!

芸大時代の恩師、山城先生のソロを、今回のリハーサルで実は初めて聴かせてもらい、
先生らしい美しい音色に感銘を受けました。私が学生の時、芸大のレッスン室で
レッスンの合間に時間があると舟歌のフレーズを弾かれていた先生。
すべてに歌を感じる音楽で、あらためて尊敬しました。

山城先生を紹介してくださった坪田先生との出会いは、私が高校2年生の時。
すでに藝大の名誉教授で、毎回緊張しながらレッスンに行きました。
無駄のない的確なアドバイス、飾らないお人柄。

レッスンは時には耳の痛いことを言われたり、忍耐強くいなければいけないこともあり、
その時は大変な思いを感じるものですが、
人生の中では 本当に一時期になるのかもしれません。

先生方のふとした言動や出してくださった音は、ずっと記憶のどこかで残っていて、
何より音楽に対する姿勢から、今思えば多くを学ばせてもらいました。

演奏会に寄せた坪田先生のご挨拶より


常に人前で演奏することに意義があり、
健康である間は続けることが自分の役割だと思っています


そして約1ヶ月前に行われたモーツァルトの室内楽リサイタルでは


私も88鍵の最後の鍵盤に辿り着くことが出来ましたが、92 鍵のピアノもあるので、
少なくともそこまでは・・・と思っています


と書かれていて、先生らしい洒脱な生き方だと感じました。
卒寿のコンサートも楽しみ。

私も、頻繁にレッスンに通うのではなく、一人で練習するようになり、
教える立場にもなった今、なおさら先生方との貴重な時間を思い出しながら、
試みている自分がいます。

先日の坪田先生の演奏、指がヨタヨタだよと話されながらも、
いつものように美しい姿勢で、ホールに響く澄んだ音を演奏される先生に
門下生の先生方と私を含め、刺激をいただきました。

昨日の出演者は、私のお世話になった先生ばかりですが、
経験の浅い年下の私にも、気さくに音楽の話をしてくださる先生方が本当にありがたく、
そうゆう人は年齢を全く感じないのだと思いました。

私は今回のソロで、初めてラヴァルスに挑戦しました。
ずっと弾いてみたかったのですが、恐れ多くもこちらの会で初お披露目…笑




楽譜通り弾くことは困難な場所もあり、オケ版を聴いて
音色を考慮しながら少し手を加えたり、ピアノソロの音源も20種類以上聴いて、
自分なりの弾き方を探しました。

華やかな面がどうしても取り上げられることの多い作品ですが、
弾けば弾くほど、緻密な構成や音使いがラヴェル独特で面白いことがわかり、
また弾きたいなと思える作品です。




長くなってしまいましたが、
お声をかけてくださった先生、マネージメント新演のみなさま
聴きに来てくださった沢山のお客様、そして支えてくれた家族に、
心から感謝します。


ありがとうございました