2010/06/22

Polski Radio

先日、日本人会演奏会で演奏してきました。

ポーランドに留学している音楽留学生による演奏会で、ショパン生誕200周年の今年は、プログラムをオールショパンにし、たくさんの方にお越しいただけて、とても嬉しく思いました。

ショパンの音楽の魅力がよりわかりやすいように、日本語とポーランド語版で解説を書いたり、受付や本番までの準備は、同じくワルシャワで学ぶ学生がみんなで手分けして仕事をしてくれて、たくさんの人のおかげで演奏に集中できるということを実感しました。

そして、日本人会の多大なご支援に、感謝いたします。



ポルスキ・ラジオのホールは音響が素晴らしく、弾いていて音が遠くまで飛んでいく気がしました。。。

ファンタジー作品49にある気高さ、輝き、即興性、情熱、、、ショパンによって“ファンタジー”というタイトルをつけられたこの美しい音楽を、心で歌う贅沢な時間でした。







楽屋裏で、出演者のYukaちゃんと、ポーランドでの本番でワルシャワに来て、聴きに来てくれたRieちゃんとパチリ!

2010/06/13

Corato in Italy

6月はじめから約1週間、南イタリアのCoratoという場所に行ってきました。コンクールを受けに行ったのですが、ワルシャワとはずいぶん違う空気で、気持ちも心もリラックスした中で、音楽のことを考えられた数日間になりました。

ワルシャワからミラノ経由でバリへ。飛行機から眺める海があまりにも綺麗な青色で、何枚も写真を撮ってしまいました。

空の青色、地平線と海の境目の青色、海の深いところの青色、浅いところの青色、日差しが当たってきらきらした青色、、、青でもこんなに表情があるんだなと思いました。






コンクール期間中の練習場所は、プライベートのお宅をお借りするいう形でしたが、どこのお宅も、とても快くピアノを貸してくださり、本当にありがたかったです。








6月のコラートはチェリーの季節で、ご好意で真っ赤に熟れたチェリーをおみやげにたくさん頂きました。







かわいい。甘くてとってもおいしかったです! !





1次ではショパンのワルツ作品64とバラード作品52、ファイナルはバッハのゴールドベルク変奏曲を繰り返しなしで弾きました。コンクールには決して強くないプログラミングでしたが、今回結果をいただけて本当にうれしく思いました。でも、コンクールというのはその時のできと運で本当に結果が変わってきます。今回うまくいったからといって次もうまくいくとは限らない、そして、うまくいったからといって必ずしも結果がついてくる世界ではないと思います。ピアニストは常にその場にあるピアノで最高の演奏をしなければなりません。今の自分に何ができるのか、いつも問い続けながら音楽することが、きっと本質に近づけると信じて、そして、音楽を愛し続けていきたいなと思っています。





コンクール終了後、入賞者によるファイナルコンサートが、コラート市内にある教会で行われました。






ファイナルコンサートのとりだったので、何十人も聴いた後、自分の出番が回ってきたときはすでに疲れぎみでした。。。

教会でモダンのピアノを弾くのは初めての経験で、しかもショパンのワルツとバラードだったので、かなりの残響の中、音を創っていくのが難しかったです。 でも、貴重な経験ができました。



表彰式なども含め、終わった時には0時を回っていました。
教会の外に出ると、すっかり夜の景色。

潮風が心地良かったです。





次の日はフライトまでの数時間を、バリ市内をちょっとだけ観光して過ごしました。


南の太陽と緑がまぶしい!






海がどうしても近くで見たくてバスで海辺まで行ってみました。

近くで見ても青くて清んだ海。
空がひろい







カラフルな建物は青空と太陽の光で、ますます鮮やかに見えました。







今回の思い出は、鮮やかな青色と共に。。。







2010/06/12

IWO ZANIEWSKI I PIANISCI

お久しぶりです。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
ずいぶんブログを放置してしまったのですが、書きたいことがいっぱい溜まっているので、少しずつ書いていきたいなと思っています。

まずは昨日の演奏会から。
会場はKORDEGARDA CHOPIN 2010という、大統領官邸のほぼ正面に位置する場所で、普段はショパンに関するものが展示されているサロンですが、今はIwo Zaniewskiさんというポーランド人画家さんの絵が、入口正面に飾られています。彼とピアニストたちというタイトルで、3日連続であるイベントのオープニングコンサートで、今回オールショパンプログラムを演奏してきました。

この日はとにかく暑くて、会場では扇風機が使われていたのですが、風で髪がすごいことになりながら弾いてきました。。。会場のお客さまも、暑さのためちょっと集中しずらい環境だったと思いますが、静かに聴いてくださって、音と音の“空間”に響くサロンならではの残響がきれいに聴こえて、心地よい時間でした。

いつも弾く時はステージのように暗い方が集中できると思っていたのですが、ガラス張りの外から、19時半でも真昼のように明るい光が差し込んで、道を行き交う人に見られながらでも、なぜか集中できました。やっぱり大切なのはその時の気持ちの持ちようですね。




演奏後、素敵なブーケをいただきました!
Zaniewskiさんが1番に、あたたかい感想と共にお祝いの言葉を伝えてくださいました。



Zaniewskiさんの絵はあたたかみがあるタッチで、抽象的ですが、くっきりとした色使いで、そこにある対象が逆にはっきりと印象に心に残ります。



この会場にある絵は、グランドピアノの前にたたずむ黒髪の女性が主役なのですが、私がロングの黒髪だったので、彼のリクエストにこたえて、髪をおろして記念撮影をすることになりました。









楽しいひと時を、ありがとうございました。