先日、明宝中学校での講演に行ってきました。
日本ピアノ調律師協会さんの主催で、調律師の山田さんのお話と共に、
私はピアノの歴史を語る上で大切な鍵盤作品を、時代順に演奏していきました。
モダンでありながら、自然と調和した素晴らしい環境にある明宝中学校
全校生徒70人程の中学校でしたが、みなさん音楽室いっぱいに座って
とても静かに聴いてくださいました。
チェンバロの響きを想像しながらスカルラッティのソナタを
クリストフォリのつくった楽器を思い浮かべ、ジュスティーニのソナタを
ドイツのジルバーマンのピアノと関係の深い、J.S.バッハの音楽の捧げもの
ヴァルターのピアノとモーツァルトのソナタ
シュタイン、シュトライヒャー、ブロードウッドなど、ピアノの歴史に関与した
重要な作曲家でもあるベートーヴェンのソナタ
ウィーン式の軽やかな音色のグラーフのピアノとシューベルトの即興曲
プレイエルのピアノとショパンのノクターン
等々
時間の関係でそれぞれ特徴的な部分を弾きましたが、
楽器の歴史と共に演奏することは、私もとても勉強になりました。
授業が終わってから、私も(!)調律を体験させていただきました。
想像していたよりもずっと力がいるのでびっくりします。
ピアニストだけでなくピアノを弾く人にとっても、
イメージした欲しい音を創るために欠かせない調律ですが、
その大切さを強く感じている人は意外と少ないかもしれません。
少し前に昨年公開された「ピアノマニア」という調律師さんの映画を観たのですが、
あんなに理想の音を追い求められたらさぞ幸せだろうなと思いました。
調律師さんの仕事は、素晴らしい音楽になくてはならない存在です
左から講演をされた調律師の山田さん、私、調律師協会の服部さん、右の写真の左は酒部さん
みなさま、ありがとうございました!
翌日の中日新聞に記事が掲載されていました。
調律師さんとお話をしていると、なんだかいろんな要求をしてみたくなります。
大切なのは私がどんな音楽を目指しているのか
明日もピアノと一緒に探していきたいと思います