2016/02/16

Science&Music Concert 2016 数学×音楽


先週の土曜日、数学と音楽のコンサートを無事に終えることができました。
聴きにいらしてくださった沢山のお客さま、本当にありがとうございました!

音楽作品を数学的な視点から紐解くとどういったものが現れるのか、
美しい作品には、黄金比、白銀比、ピタゴラスの定理、フィボナッチ数列などが
あてはまるという不思議な世界を、数学者の前島先生が
わかりやすくお話してくださいました。

数学と音楽がテーマでしたが、私は正直数学は得意分野ではなかったので。。笑
最初にこのお話をいただいたときは不安もありましたが、今は新しい視点をいただけて、
そして新たなレパートリーが開拓できて、やって良かったと感じています。

プログラムの前半最後に演奏したセルゲイ・リャプノフ(1859-1924)は、今回
初めて取り組んだ作曲家でした。
父が天文学者、兄が数学者、セルゲイ自身は作曲家兼ピアニストとして活躍しました。

リストの追想として書かれた「12の超絶技巧練習曲集 作品11」より
第10番「レスギンカ」を演奏しましたが、弾き込むうちに、
この人がピアニストだったことがよくわかりました。
超絶技巧練習曲なので難しく書かれていることはいうまでもないのですが、
実は効果的に書かれていて、コツをつかめばピアニスティックな華やかさが際立ちます。
エチュードとしては7分ほどと長いので、構成を考えて弾く必要があるのですが、
今回この作品についての反響が一番多く、嬉しく思いました。



左から前島信先生、私、二宮望実さん、浅川真己子ちゃん


後半はチャイコフスキーのアリア、ソロではバルトークのミクロコスモスより
オスティナート、メシアンの天と地の歌より復活、など
なかなかマニアックな作品が並びましたが、フィボナッチ数との関係など、
興味深いお話とともに演奏させていただきました。


後半の衣装で3人で


今回演奏した作品は数学との関連を示すほんの一部ですが、
美しいと自然に感じるものには美しい比があること、
古代ギリシャの時代から受け継がれたヨーロッパの根底にある音楽と数の思想は
芸術につながることをあらためて認識できた気がします。


大好きな音楽を続けていたからこそ、苦手意識のあった数学と笑
つながった偶然にも 感謝したいと思います。