2016/10/31

第17回 磯野先生チェロ発表会


昨日は磯野正明先生のチェロ発表会でした。

毎回思うのですが、磯野先生の生徒さんは
一生懸命ご自身の曲と向き合って弾かれて、
一緒に演奏していて 本当に気持ちが良いです。

プロを目指す子達、チェロが好きでずっと続けている方々、
それぞれの思いを、目に見えないけれど一緒に音にしていく
お手伝いができるのは幸せです。

8ヶ月に1度のペースで続けられているので、毎回少しずつ
生徒さんたちの成長を感じられるのも楽しみのひとつ。

ソロの生徒さんだけで4時間近いプログラムを指導し、
この日をまとめるだけでも大変なことですが、生徒さんたちの演奏の最後に
プロ意識を持って演奏される先生を、嬉しくまた頼もしく感じました。

発表会前に

「皆さんがここまで頑張ってきたことは誰よりもわかっています。
精一杯弾いてください」

と磯野先生が言われて、緊張していた生徒さん達の気持ちが
ふっとほぐれていたような気がしました。

ソロの発表会が終わって

「みなさん毎回聴かれていてそれぞれ成長を見ていると思いますので、
是非思われたことは意見を伝えてあげてください」

と一言。会場と客席の距離も近い空間で、
私もお一人お一人と話ができて温かい気持ちになりました。


全員とお写真は撮れませんでしたが、
チェロとオーボエとピアノでプーランクのトリオを演奏したメンバーで。
チェロの村木さんとオーボエの佐藤さんと。にこにこは楽しかった証です。


次回の発表会も、本当に楽しみです。





ワールドフォーラムで演奏



先日、こんな場所で演奏してまいりました。


 VIPが多数参加される場だったのでセキュリティも厳しく、
行くまでどんな様子なのかドキドキでしたが、
華やかな空間でピアノが弾けて幸せでした。





リクエストも含め1時間半くらいのプログラムを用意したのですが、
曲をこのつながりで弾こう…この曲懐かしいなあ…本当いい曲だな あ…と
弾いている最中、完全に自分の世界。。。笑 




ちなみにブラーバ!と拍手がいただけたり、この曲何?と曲間に尋ねられたのが、
リストのため息、ショパンのエチュード黒鍵。
周りの雰囲気に溶け込んでいたのは、やっぱりワルツのような音楽だと思いました。


バッハやシューマン、ベートーヴェンなどゆったり静かな曲は時々ピアニシモが
聴こえなくなってしまい笑、こうゆう空間では適度なテンポと音量があった方が存在感は
あるのですが、調性や曲の性格の組み合わせで緩急がつくように弾かせて頂きました。

周りが賑やかで 弾きにくくなかったですか と心配されたのですが、
だからなのか、不思議と集中できるものですね。





今回お声がけいただきました 村上音楽事務所の優子さんは芸大時代の同級生で、
緊張感のある中でも休憩中は学生の気分でおしゃべりができて本当に楽しい時間でした。

同級生ってやっぱり特別^ ^


素敵な機会をありがとうございました。



2016/10/16

室内楽コンサートvol.4


先日、ビルマン 聡平室内楽シリーズコンサート「室内楽の系譜」を
無事に終えることができました。

お越し下さった皆様、本当にありがとうございました!

JTアートホールは、弾き手にも聴き手にも 心地よい響きの空間でした。



左からチェロの森山君、編曲の中山博之、私、ヴィオラのヒョンちゃん、
ヴァイオリンのビルマン君、コントラバスの夢児君

調律はスタインウェイの常見さん。リハからずっとバランスを聴いて
細かな調整をしてくださり、本当に感謝。。

ピアノの位置を舞台の床2、3枚分奥にするだけで自分自身に音がクリアに聞こえたり、
真ん中だと客席で輪郭がぼやけて聴こえたりと、ピアノの位置を何度も変えて
みんなにベストな場所を探しました。演奏会の大事な作業のひとつです。



トリオのリハ中

何度か合わせを重ねてきたけれど、本番が一番集中していたような気がします。
そうゆうところはみんなプロ。

アンサンブルではそれぞれの奏者のテンポ感があるので
ピアノソロのように自分でテンポを決められないところが意外と大変なのですが、
タイミングを合わせるコツは、相手の呼吸を聴くこと。
そして対等に掛け合うところは、フレーズのつながる瞬間を見通して弾くこと。

ピアノソロでは得られない音楽の間のつくりかたや、弦楽器の良さを
あらためて感じられた本番でした。

アンコールは シューベルトの「魔王」ピアノクインテット版と
ベートーヴェンの「悲愴」より第2楽章トリオ版(共に中山博之編曲)を演奏。

魔王は連打がピアニスト泣かせですが、何より劇的な効果で、
ピアノは馬、ヴァイオリンが子ども、ヴィオラが魔王、チェロがお父さん、
コントラバスが嵐、と役割もはっきり表現されています。
歌詞はありませんが、音だけで その世界を表現できたような気がしました。


聴きに来てくださった方々と、
ロビーでホッとした時間にお話するのもまた楽しいひと時。



桜美林の愛弟子たちと


第1回目から共演しているビルマン君、回を重ねるごとに
音が良くなっていて、これからも期待しています^ ^

ビルマン君の室内楽シリーズですが、毎回私も一緒にプログラムの選曲は悩みに悩み、
チラシデザインもこだわります。大変なこともありますが、
その分 達成感も大きいのが 主催公演のいいところだと思います。

まだまだ弾ききれていない素敵な室内楽作品を、
これからもたくさん、紹介できたらと思います。