先日、
粥川愛・日原暢子 Duo Recital 〜越境と融合 革新される古典〜
公演を、無事終えることができました!
サラマンカホールいっぱいのお客様の、あたたかい拍手がうれしかったです。
本当にありがとうございました。
ソロでは
ショパンの2つのノクターン作品27
嬰ハ短調から変ニ長調へ自然につながるこの2曲を続けて演奏できて
ショパンの意図が見えたような気がします。
MCではラヴェルと後半の伊福部昭先生とのつながりを。
ラヴェルのピアノ協奏曲第3楽章のテーマと
伊福部先生の映画ゴジラのテーマの類似性について触れてみました。
ラヴァルスは、今年紀尾井ホールで弾いてから2度目の本番。
まだまだ完璧とはいきませんが、その時よりもオーケストラの音を足したり、
色彩を感じながら弾く余裕が生まれた部分もありました。
1人で弾くのは難曲ですが、思い通りに弾けた時の喜びや演奏効果は大きいと
改めて実感したので、また本番で弾けたらいいなと思います。
前半の西洋から一転して後半は東洋の世界へ。
日原さんの八橋検校みだれ、で全く異なる響きの世界になり、
最後は、共演のきっかけとなった伊福部先生の
交響的エグログのピアノリダクションを演奏しました。
リハの際に、調律師の山田さん、お箏の楽器屋さんに会場で聴いてもらいながら
楽器の配置を何度も変えて、ベストな位置を探しました。
ピアノと箏を少し向き合わせるような形で配置したことで
アンサンブルがしやすく、まさに対話するように演奏ができました。
この日を迎えるにあたって、この作品の献呈者である野坂恵子先生に
演奏を聴いていただき、貴重なご助言をいただけました。
伊福部作品独特の息の長い歌を大切にすること、そして、
ピアノリダクションは練習用で書かれたものだから、
演奏効果のためにオケの音を足して弾くことは全然構わない、
とオケとの共演の多い先生からお言葉をいただきました。
普段は手に取ることのできない貴重なオケスコアを
先生よりお借りすることができたので、
先生よりお借りすることができたので、
それを元に自分なりにスコアを研究し、新たなフレージングや
足した方が良いと思える音を加えて、今回は演奏しました。
最初は、ピアノの音がお箏の音を消してしまわないかと不安もありましたが、
日原さんのしなやかでハリのある音色と、ピアノのやわらかい響きが
驚くほど調和して、新しい音の世界を発見できました!
二人とも、本番の勢い、そして会場の響きを使って伸び伸びと演奏できた気がします。
アンコールには、箏とピアノのために特別にアレンジしていただいた
ドビュッシーの月の光を演奏させていただきました。
編曲者の大野 理津さんも、会場にお越しくださり、ありがとうございました。
今回の企画を進めてくださった金子根古さんと一緒に。
ホッとしたひとこま
良いホールはその会場自体が楽器になる、と
あるオーケストラ団員の方が話してくださった時なるほどなと思ったのですが、
今回サラマンカホールの豊かな響きに包まれて、
幸せなひとときでした。
ありがとうございました。