2010/04/23

Trois Valses

ショパン全曲演奏会のシリーズ第11回目の大学でのコンサート、無事に終わりました!シリーズも後半になり、ショパンの1838年から47年までの晩年の作品がプログラムに並びました。

私の弾いた作品64は、有名な「小犬のワルツ」を含む3曲で、それぞれ短い中にもショパンの音楽の美しい精神が感じられる作品で、弾くたびに新鮮な気持ちになれます。ワルツを普段踊ることはないので、私にとっては左手のリズムが、シンプルに見えて難しいです。でも本番は、お客さんの雰囲気に助けられて、とても楽しんで弾けました。







演奏後、来てくれた友達に会うのは、本当にうれしい時間。








みんな、ありがとう!!!






2010/04/22

ChopinとFashion

昨日は、大学での演奏会の前に、急遽、美術学校でもショパンを弾くことになりました。私は高校も大学も美術科があったので、学生の作品であふれた校舎の雰囲気が、不思議と落ち着きました。

最近、”ショパンの音楽から得たインスピレーション”がテーマで、この学校ではコンクールが行われていました。ポーランド中から、彫刻、絵画、デザインのさまざまな作品が集まり、この日はちょうど、デザイン部門で、ショパンの音楽をテーマにしたファッションの最終選考と表彰式が行われる予定でした。そのファッションショーの前に、私はワルツとバラードを演奏することになりました。華やかなショーの前で落ち着かない雰囲気かなと思いましたが、ピアノの音が鳴ると、静かに集中して聴いてもらえて、楽しんで演奏できました。


演奏後、私も最前列でファッションショーを見せてもらいました!






ショパンといえばピアノ、を意識したデザインで、鍵盤や音符のモチーフを使った作品たち、学生のモデルぶりやデザイナーの工夫が間近で見れて面白かったです。

ショパン生誕200年を意識した、特別なイベントが音楽以外でも盛んに行われていて、ポーランド人のショパンへの誇りをこんなところでも垣間見れた気がしました。

2010/04/17

明日のこと


今朝電話がかかってきて、明日の演奏会がキャンセルになりました。先週の事故の哀悼に則して、演奏会やパーティーなど、Centrum Lowickaで行われる近日中のすべての予定をキャンセルすることになったとのこと。

急だったので、予定をしてくださった方には本当に申し訳ない気持ちです。そして、私自身も急に弾けなくなってしまったこと、とても残念ですが、事故の犠牲者やその家族の気持ちを考えると、今回の私の出来事は小さな犠牲、と思って前向きに考えたいと思います。延期の可能性もあるそうなので、またご報告します!

アイスランド火山噴火でヨーロッパ各地で空港が閉鎖されたり、ますます混乱している世の中。でも、それを全く感じさせない、今日は青空でさわやかな気候でした。
寒い日が続くポーランド、こうゆうお天気に恵まれた日は、外に出掛けたくなります。



家から少し歩いた所に、スポーツ施設が集まった緑のいっぱいな場所があり、久しぶりに散歩しました。ほぼ2年前、初めてポーランドに来た時よく歩いた道を通って、ほとんど変わっていない景色に懐かしくなりながら、のんびり歩きました。

さっそく春に出会いました!





ポーランドの木でおなじみ、柳も見つけました。夕日の中、黄金色に輝いていて、美しかったです。






この影、何に見えますか?



こうゆうのは気持ちの持ちようできっと変わるものですが・・・
今の私には真ん中の影がマリア様に見えました。







地面にいっぱいの、黄色の花たち






光の方に向かって咲く花が、とっても愛らしかったので。



明日のことは誰もわからないけれど、ポーランドの未来にも希望の光が見えますように。

2010/04/10

悲しみ


ポーランドの歴史に残る悲劇が、今日起こりました。

カチンスキ大統領を含むポーランドの政府要人を乗せた飛行機が墜落、生存者は一人も見つからなかったという大惨事。「カチンの森事件」の追悼式典に向かう途中に起こり、悲劇がさらに悲劇を生むことになった、本当に痛ましいニュースでした。



10日午前中に事故は起こり、午後外に出ると、各家には半旗が掲げられていました。ポーランドの国旗に喪を示す黒い紐がつけられ、通りにこんなにたくさんの半旗が出ている様子を見たのは、ポーランドに来て初めてでした。


その光景に、なんともいえない恐ろしさを覚えました。


平和な日常が明日も来るとは限らない。ありきたりですが、何事もなく過ごせる幸せを感じずにはいられません。
尊い命について、考えました。


亡くなった方々の魂が、安らかに天国へいけることを、願ってやみません。