2019/10/05

イギリス組曲全曲


秋晴れの清々しい日が続いていますね。

9月は、コンクールの審査、チェリストの伴奏や合唱のアンサンブル、
大学も秋学期が始まり、あっという間に過ぎていきました。

友人や先輩の演奏会にも足を運び、刺激を頂く機会も。
静かに耳を傾けて演奏を聴き、
秋の夜風を感じながら親しい人と音楽について話し合う

この季節の、そんな時間がとても好きです。

10月1日と4日は、紀尾井ホールでアンジェラ・ヒューイットさんの
イギリス組曲全曲を聴いてきました。
FAZIOLIのピアノから、溢れんばかりの多彩な音色。

1夜目は、すべての組曲中のサラバンドがとくに印象的でした。
ペダルなしのフィンガーレガートでも、やわらかく、伸びやかな美しい歌。
2夜目は、さらに曲の内容も規模も大きくなり、聴き応えのあるプログラム。
明るく軽やかなソナタニ長調BWV963は第6番との対比も素晴らしく、
この流れで聴けたことで、曲の持つ深遠さや情熱がより胸に迫るようでした。

終演後いつも笑顔で迎えてくださるアンジェラさんと、前島先生とご一緒に。



バッハが曲に込めた世界に、イマジネーションの翼を羽ばたかせることができる
自然な解釈と音楽性が驚きと発見の連続で、私はいつも全身耳です。笑

簡単に音源を探し聴くことのできる便利な時代ですが、
自分の五感で触れる経験こそ、その人本来の感性の礎を創ると思います。

若い人にも是非生で、演奏を聴いて欲しいと感じます。