2020/02/27

ソロリサイタル@Clara Saal


25日に、無事ソロリサイタルを終えることができました。

お越し下さった皆様、
そして、主催のクララザールじゅうろく音楽堂の皆様、
心から ありがとうございました。



新型コロナウィルスの余波が広がる中、
朝から沢山の問い合わせを頂いたそうですが、

ここまでずっと準備を重ねてきた身としては、
開催して頂けて、本当にありがたい気持ちでした。

本番は、プログラム後半に向かって、気持ちも高まりながら弾けました。

長い音楽の旅を、共にあたたかく静かに聴き入ってくださった、
皆様のおかげだと思っています。

シンフォニックエチュードの最後の和音を弾き終えた瞬間、
勢いよく聴こえてきたブラボーの声が、
じんときました。

アンコールは、シンフォニックエチュードの遺作より第5番変ニ長調と
トロイメライを弾かせていただきました。




クララザールは、幼い頃からリサイタルを聴きに来たり、
加納高校生の時はマスタークラスを受講したり、
ワルシャワ留学中はリサイタルをさせて頂いたり、
とても思い入れのある場所です。

クララザールじゅうろく音楽堂として再スタートして
5周年という大切な節目に演奏ができて本当に嬉しく、
敬愛するクララやシューマンを中心としたプログラムと向き合えたことは
何にも代えがたい、やりがいを感じました。

クララザールの名前の由来、
クララ・シューマンについて知れば知るほど、
繋がりのあった音楽家の人間性が浮き彫りになり
偉大な音楽家たちが身近になる感覚で、
その関係性を辿って、
ますます他の作品も弾いてみたいと思いました。


クララは演奏活動をしながら、7人!
(1歳で死別した長男エミールを含めたら8人)の子供を育てあげ、
作曲家の夫の作品を広めるために尽力し、
「私の内奥を温めることができるのは、音楽と人間のみです」
語ったそうですが、
「音楽と人間」の順番を逆にすることはできないほど、
音楽が生まれながらに備わった、生きる力であったことがわかります。


演奏をしながら、たった1人でも子供を育てる大変さを日々感じ、
作曲家である夫をもつ身として、
共鳴することが本当にたくさんあり、
時代は違っても、クララは私に
大きな力を与えてくれる存在です。


素敵な機会をくださった方々へ、
本当に、ありがとうございました