昨日、無事に故郷・岐阜でのピアノリサイタルを終えることができました。サラマンカホール主催の500シリーズに地元アーティストとして出演でき、このような素晴らしいホールでリサイタルができて幸せでした。またチケットが完売したそうで、満席のお客様に見守られて演奏できたこと、本当に感謝です。心から、ありがとうございました。
プログラムは以下の通り
シューマン : 暁の歌 作品133
リスト : パガニーニによる大練習曲より第3番 「ラ・カンパネラ」
グノー/リスト : 歌劇「ファウスト」のワルツ
ショパン : 24の前奏曲 作品28
このホールの包み込むような響きに耳を研ぎ澄ませると、アイデアがふつふつと湧いてきます。
残響が2.1秒(空席時)だそうですが、弾いているとそこまで長くは感じません。会場で聴くととても響いていて、その感覚と現実の音とのバランスをとるのも、大きなコンサートホールでは大事なセンスだなあと思います。リストのラ・カンパネラは、弾きまくる傾向になりがちなリストの演奏スタイルを考え直し、音質にこだわって弾きたいと思い演奏しました。ファウストのワルツは、カンパネラとは性格をガラッと変えて、生き生きと楽しんで演奏させてもらいました。
さて、この500シリーズの義務(?)でもあった、あまり得意ではない“お話”ですが、NHKカルチャー講座などで話す経験が功を奏したのか、お話良かったよ、とたくさんの方に声をかけていただきました。少しほっとしております。。
後半は演奏のみに集中させていただきました。24のプレリュードはずっと演奏会で弾いてみたかった作品。こう弾きたいという想いが、自分の中で強くあった作品です。学生のころから、日本やワルシャワでも、たくさんの演奏に出会いました。ひとつひとつの調性の性格、色、精神が連なって、24曲目ラストのニ短調を弾く時は心の中で泣きそうになるくらい感動します。
完成形はまだまだこれから探し続けながら、今後も弾き続けていきたいと思える作品です。
アンコールは、シューマンのトロイメライとショパンのマズルカ作品33-3ニ長調を演奏させていただきました。
写真はリハーサルの様子。また後日、本番の写真ができたらアップします!