久しぶりに旅行に行ってきました。まずはParisへ。ワルシャワからは約2時間のフライト。心配だった火山灰の影響もなく、無事飛行機でパリに降り立ちました。パリに着いてびっくり、寒い!5月半ばというのに、ブーツと短めのコートでいる人が多く、ワルシャワよりあたたかいと思っていたので不思議な感覚でした。
パリ1区の高級ブティックが並ぶヴァンドーム広場。12番地には、Chaume(ショーメ)のブティックがあり、その2階に、ショパンが最後の時を過ごした部屋があります。今回、知り合いを通じて特別に見せていただけることになりました。
ル・グラン・サロンと呼ばれるこの部屋は、美しい18世紀のスタイルで、高い天井と、壁の両側が鏡張りになっているため、実際よりも広く、より華やかな印象になるよう工夫されていました。
ショパンの住んでいた時はここにピアノがあり、最後まで作曲もしていたそうですが、今はそのピアノは失われてしまったようです。1849年の10月17日、ショパンはここで息を引きとりました。
壁に描かれた濃紺や金色を使った装飾は、当時好まれたスタイルで、扉に描かれた装飾なども、当時のままだそうです。ショーメが管理している場所ということもあり、実際、とても優雅で気品のあふれる空間でした。
今は、ショパンの苦しみとは無縁の世界のように見える空間ですが、窓から見える広場の眺めやこの天井を見つめて眠っていたと思うと、感慨深かったで す。
2階(フランスでは1階)の窓からヴァンドーム広場の眺め。
お隣の部屋にはショーメの歴史を物語るティアラや実際に王妃が身に付けたアクセサリーなどが展示してあり、繊細で美しいデザインにしばし日常を忘れました。。。
さすがパリだなと思う、優雅な雰囲気に浸った時間でした。ショパンの精神に通じる、美しさに対する意識、洗練された空気に触れられて、なんだか背筋が伸びる思いでした。