2020/12/01

ピアノ公開セミナー

 

加納高校音楽科卒業生として、お招きいただき
演奏と講話をさせて頂きました。



演奏は、高校生の時に受験曲で弾いた
バッハやショパンの木枯らしを
織り交ぜてのプログラム。

卒業演奏のときに、同じ会場で弾きましたが、
音楽の関連性や、曲の対比をつくり、
気持ちもクレッシェンドするように構成したかったこと、
学んできたものを今の自分らしく表現できたら、
と取り組みました。

後半の講話は、思いを綴ってきた原稿を
ipadで見ながらお話しました。

質問コーナーでは、コロナで仕方がないとはいえ、
舞台との距離があった関係が
ほんの少し縮まったような。
たくさんの質問、ありがとうございました。


最後のお礼の言葉を伝えてくださった学生さんは、
私の演奏と話を、ご自身におきかえながら
一生懸命話してくださって、うれしかったです。


終わってから舞台袖に来てくださったピアノの恩師には、
「心が洗われたよ、だけど性格が出てるね〜生真面目(笑)」
と笑われました。「もっと高校時代ははっちゃけてたよ、
興味のあることには前のめりでね。」とも。

確かに、そうかも。笑
講話をする、ということで精一杯だったのですが、

高校生のみなさんには、今を思いっきり楽しんで、
興味のあることはどんどん挑戦してほしい!
と思います。

当日のプログラムを作ってくださったのは、
同級生で教員の水谷先生、懐かしかった〜

高校時代と 変わらない時間が流れる幸せ。

そして、高校生の時からずっと
成長を見守ってくださっている飯島先生。

本当にありがとうございました。




2020/11/16

七五三 3歳のお祝い

七五三のお祝いをしてきました。
娘3歳の晴れの日

ここまで健やかに成長してくれたことに
心から感謝。

髪を結って髪飾りをし
初めてのお化粧をしてもらい
素敵なお着物が着れたことは
子供ながらに嬉しそうでした。



母が撮ってくれたお気に入りのひとこま

祇園かづら清老舗の髪飾りは本当に可愛らしくて、
 私が成人式の時に着けた同じかづら清さんの
小さなちりめんの花飾りも、髪に装ってやりました。

写真館で記念写真を撮っていただき、

ご祈祷へ




参道の玉砂利が気に入った様子。笑




慣れないお草履も、頑張って履けたね。




これからも健やかに育ってくれますように






2020/10/25

Duo Recital


先日、粥川愛・ビルマン聡平デュオリサイタル 
無事終演いたしました。



岐阜ロータリークラブさんによるクララザールでの
クローズドコンサート。
舞台と最前列や、客席の前後左右に間隔をつくり
50名ほどのお客様に聴いていただけました。

コロナ禍を経験し、
同じ空間で音楽を共にできる喜びはひとしお。

素敵な機会を、本当にありがとうございました。


前半のソロは、オールショパンプログラムで
マズルカから始まり、エチュード、ポロネーズという流れで。

後半はビルマン君とのアンサンブル、
ブラームスのヴァイオリンソナタ番を中心に、美しい小品も並べました。


一人でさらっていると、どうしても
ソリスト的に音楽をとらえがちなのですが

ビルマン君と一緒に弾くと、
楽器の響きや歌を生かしながら
音楽が書かれていることに気付けたり、
アンサンブルするときはピアノを
どう弾いたら良いのかが見えてきたりして、

室内楽は本当に奥が深く、楽しいのです。


誰もが不安なく演奏会に足を運べる日が
1日も早く訪れることを願いながら。。。


また共演の機会を
つくれたらいいなと思っています。


2020/10/14

新キャンパス




9月からは対面のレッスンも始まり、
町田キャンパスから移転した、新キャンパス
(東京ひなたやま)に通っています。

啐啄館という名が付いているこの建物。
啐啄(そったく)とは、
雛が卵から生まれ出ようとする時、卵の殻を内からつつくことを「啐」といい、
それに合わせて親鳥が外から殻をつつく様を「啄」という。
タイミングが一致することで、殻が割れ中から雛が生まれる。
禅の用語のようですが、成長するものと導くものとの呼吸がぴったりと合うこと、
その得難い時機を意味するそうです。

教わる側も、教える側も
心にとめたい言葉です。


対面レッスンと並行して、オンラインレッスンも
新キャンパスから行っていますが、
今期からzoomのレッスンに
外付けマイク
(AKG LYRA USB)を使っています。

夏休み期間中、他大学の先生と実験をした結果、
ヴェールを一枚ぬいだように音がクリアになったので、
導入してみました。
zoomの初期設定はモノラルのようで、
外付けのマイクを使って設定を変えることで、
ステレオに切り替えることができます。

今のところ、ポータブルスピーカー(BOSE)を使うと、
PCからの音よりもずっと良いので耳も疲れません。

その他、オーディオ設定にもいくつかコツがあることがわかり、
学生の環境に合わせて柔軟に対応出来たらと思っています。

でもやはり、
対面のレッスンが一番。


その場で共有できる音楽が、
私にとっては何よりの学びだったことも、

伝えていきたいです。




 

2020/09/01

鍵盤の修理


珍しいピアノのお姿。。。



オーバーホールも経て年季の入った
我が家のC7のグランドピアノ

弾いていて違和感を感じ、触った瞬間にポロリ、となった時には
びっくりしてすぐに調律師さんに連絡しました。

この症状は
ある特定の時期に生産されたものに限り
なんと、YAMAHAの工場で
無償で直してくださるとのこと。

ありがたかったです。




1ヶ月ほど修理のために鍵盤のない
このような状態に。


そして先日無事に、




綺麗にすべて張り替えられた鍵盤が、
我が家に帰ってきました。

やっと2台並んでレッスンも再開。

これからも大切に弾いていきたいと思います。

ありがとうございました。



2020/08/31

香りの記憶 天然鮎


日本の夏の風物詩、鮎

今年は帰省もできなかったため、
故郷の味を、母が送ってくれました。

清流長良川の天然鮎

実家で食べることはあっても、
自分に送ってもらったことは実は初めて。

氷の詰まった木箱から、鮎独特の香りがして、
勇ましい顔が並んでいました。

季節のご挨拶に、差し上げている方々には、
今年は雨が続いてなかなか大きいものが捕れず、
やっと良いものができても
例年より小ぶりな鮎が届いたようなのですが。。

時期がずれただけで立派な鮎でした。

天然は、顔が締まって、黄色の斑点があり、
背びれが大きいです。

天然色素ゼアキサンチンが豊富に含まれていて、
上流で育った鮎はそれを多く含んで、
目にも良いそう。岐阜新聞




木箱を開けた瞬間、
懐かしい香り

一瞬で
いろんな記憶が蘇りました

もう会えないけれど、大好きだった
祖父祖母

おとりの跳ねる水槽
つめたい氷と鮎
川の音

涙がとまらなくなりました。


嗅覚は 感情や記憶を
呼び起こしやすいそうですが

私にとっては一生忘れない
幼い頃の香りの記憶です。


新鮮な鮎は、絶品なんです


美濃のおじいちゃんが好きだった食べ方

素焼きして生姜醤油をつけて戴いたり、
塩焼きしたり、
翌日は 鮎雑炊にしていただきました。


機会があれば、是非
岐阜の鮎、
食べていただきたいです


娘と



ブログ、ご無沙汰してしまいました。。。

朝夕は秋の気配も
感じられるようになりましたが
お元気でお過ごしでしょうか。

今年の夏は、やはり帰省は自粛。

故郷でお墓参りや両親に会うことは
叶いませんでしたが

人混みを避けて近くへ出掛けたり、
家での時間も大切に

おかげさまで元気に過ごしています。




東京都現代美術館へ行ったり





増え続ける絵本のために、
自宅の一角に、子供用の本棚を作りました。

図書館へ行くと、私が絵本を選ぶ楽しさに
時間を忘れてしまいます。





トトロが大好きで
メイちゃんやさつきちゃんの台詞の真似をして
遊ぶのがお気に入り








港の見える丘公園




お家でプール
今年は大活躍でした。





エディブルフラワーを入れたフルーツゼリーは、
形は様々になってしまいましたが笑

暑い日に一緒に、作りました。



 

2020/06/08

オンラインレッスンの様子


大学のオンライン授業が始まってから約1ヶ月が経ち、
オンラインでのレッスンにも慣れてきたところです。

Moodle上での課題(各自取り組む作品の曲目解説)は、
学生さん全員が期日までに提出でき、
こちらからの評価・フィードバックコメントを送り、
確認する流れも、ひととおり行えたことになります。

私なりのですが、
簡単に、これまでのzoomオンラインでの
メリットとデメリットをまとめてみました。

(メリット)
・遠隔でもまずは繋がることができ定期的に状況が
把握できるので、できることを指導できる。

・個々につながる時間が決まっている為か、出席率は良い。

・画面共有機能は、一緒に楽譜を見たり、速読やリズム課題等が
すぐに表示でき、各自のソルフェージュ能力の把握に便利。

・ブレークアウトルーム機能は、先生が招待した学生のみが入室できる為、
安全性も高く、次の学生が入ってきてもレッスンを中断することなく行える。

・声は伝わりやすいので、講義のような形には有効。

(デメリット)
・声は拾いやすいが、楽器の音は各自の通信環境に左右されてしまう。
曲の途中で音が途切れると、取り戻すように勝手に早く詰まって聴こえたり、
音量の操作もzoom側が勝手に判断してしまう為、
テンポ感やダイナミクスの正確さが伝わりづらい。

・初心者指導には向いているところもあるが、長さのある作品を聴くのは
上記の関係上、全体像の把握くらいになる。

・音質は生音とは程遠く、響きやニュアンスの指導は難しい。


思いつく感じで、挙げてみました。

最初の頃は電子ピアノの方が聴き取りやすいかなとも思ったのですが、
やっていくうちにアップライトピアノでも同じくらいで、やはり
通信環境が一番関わってくるのかなという印象です。

でも、wifiでここまで繋がれることに、開発者には感謝しかないのですが。。

大切なのは、レッスンを行う側に対面以上の工夫が必要ということ。

まず人と人とが繋がることからすべてが生まれるので、
そこから各自に最適な教材を考え、決められた時間で
ある程度の成果を出せるような授業内容にしていけたらと思っています。
1人1人の様子を書きとめてあるノートは、対面の時と同じく欠かせません。


音楽は歌わない、という指針がニュースで発表された時は、
音楽をする身として衝撃でした。

でも、歌う気持ちを失くすような時間の過ごし方ではなく、
むしろそれを音に込めて表現したいと思えることが大事なのではと思います。
そのために学ぶことは、実は数え切れないほどたくさんあります。

大学は7月までオンライン授業ですが、
音楽教室では今月半ばから対面レッスンも再開になりました。
フェイスシールドをつけてレッスン、どうなるんだろう。。

元に戻るというよりは、
今回の経験を生かして、さらに良い方へ向かいたいです。






2020/04/30

オンラインで初授業


今日は初めて、大学のオンライン授業(レッスン)をしました。

無事終わったわけではなく、初回授業は来週もあり
これから7月まで続くのですが、

正直な感想としてはホッとしています。

楽譜の準備、ガイダンスの資料や、
オンライン上で出来そうな学生の課題作りなど、

挙げてみるとシンプルなのですが、
これをすべてオンラインで完結するように、となると
やはり私の場合は時間がかかりました。

4月から出口の見えないトンネルを
ずっと一人で走っている感覚でしたが、

今日学生さん達の顔を見て話ができて
ようやくスタート地点に立てた気がしました。


演奏は、音の響きや音色、空気感、
その場の五感でしか感じられないことが
たくさんあることは元から明白ですが、

このような状況で勉強を続けていく為に
今できることを考えたら、やはりオンラインが最善。

柔軟に対応できる個人レッスンの特性と
オンラインだからこそできることを生かして

今までなかなか補えなかった部分も
授業で展開できたらと思っています。




今朝は、大学自体が初日だったこともあり、
途中で次の授業の先生が入って来られるハプニングや
学生の通信が切れてしまう、
グループセッションのページからサインアウトしてしまう
等など、Zoomの使い方は冷汗の連続でしたが。。

Moodleやパワーポイント活用も、本日デビュー笑
少しずつ慣れていきたいと思います。

大変なことも、見方を変えればチャンス

自分なりに消化して
良い方向に、変えていきたいです。


またレッスンの感触は、ご報告したいと思います。





2020/04/12

online授業


桜美林大学では4月末より、
ZOOMでのオンライン授業が始まる予定です。

芸術文化学群は、
2020年の春にひなたやまの新キャンパスで
授業が開講されるはずでしたが、

今日のコロナウィルス感染拡大にともない、
学生も講師もバーチャルキャンパス上で
交流し、授業を行うことになりました。

どのような授業を展開できそうか
今は模索しているところです

今期は学生にとっても講師にとっても
新しく、特別な時間になると思います。

この状況だからこそ できることは何か。
今まで気付けなかったことが見つかり、
さらなる成長に繋がる機会になるようにしたい。

学生たちと一緒に授業を作っていけることに
希望を見出したいです。



stay home


コロナ禍で先の見えない日々が続いていますが、
お元気でお過ごしでしょうか。

いくつかの本番は延期が決まりましたが、
期限に縛られない分、譜読みを自由に楽しむ時間が訪れました。
これがなかなか幸せ。

私は家で過ごす時間は好きです。
留学中はポーランドの長い冬を、
読書をしたり、時間をかけて美味しくなる
煮込みやオーブン料理を時々は作ってみたり、
あとはやはりピアノを弾いていました。

今はそれに、家族の時間が増えました。
子供と絵本を読んだり、動画の原作に触れてみたり。。

先日、こんなことがありました。

毎晩読んでとお願いするほど、
『のはらうた』という版画詩集が好きな2歳の娘。

朝食中に、キッチンに置いたオレンジジュースの
パッケージを見た娘がふと、

「てん てん ぼう」がここにもいるね!
私「??」
娘「ここだよ」
私オレンジジュースのパッケージをよーく見る。

”100%”

私「!」

「てん てん ぼう」とは、詩のなかにでてくる
めだかを上から見て表現したものなのですが、


「%」が、そのめだかに見えた様子。笑

大人には%にしか見えないものを、
子供はもっと自由に感じとっていることに
気付かされた瞬間でした。


いろいろな会話のなかに、本で読んだ言葉が
すらすらとでてくる不思議。
私は外国語を話すのにあんなに苦労したのに、
と思うと同時に、自然にできる子供の能力にはいつも驚かされます。

小さなことの積み重ねだけれど、

やわらかい心という土壌に
種を蒔くように

絵本は読み聞かせをしたいなと思います。



2020/02/27

ソロリサイタル@Clara Saal


25日に、無事ソロリサイタルを終えることができました。

お越し下さった皆様、
そして、主催のクララザールじゅうろく音楽堂の皆様、
心から ありがとうございました。



新型コロナウィルスの余波が広がる中、
朝から沢山の問い合わせを頂いたそうですが、

ここまでずっと準備を重ねてきた身としては、
開催して頂けて、本当にありがたい気持ちでした。

本番は、プログラム後半に向かって、気持ちも高まりながら弾けました。

長い音楽の旅を、共にあたたかく静かに聴き入ってくださった、
皆様のおかげだと思っています。

シンフォニックエチュードの最後の和音を弾き終えた瞬間、
勢いよく聴こえてきたブラボーの声が、
じんときました。

アンコールは、シンフォニックエチュードの遺作より第5番変ニ長調と
トロイメライを弾かせていただきました。




クララザールは、幼い頃からリサイタルを聴きに来たり、
加納高校生の時はマスタークラスを受講したり、
ワルシャワ留学中はリサイタルをさせて頂いたり、
とても思い入れのある場所です。

クララザールじゅうろく音楽堂として再スタートして
5周年という大切な節目に演奏ができて本当に嬉しく、
敬愛するクララやシューマンを中心としたプログラムと向き合えたことは
何にも代えがたい、やりがいを感じました。

クララザールの名前の由来、
クララ・シューマンについて知れば知るほど、
繋がりのあった音楽家の人間性が浮き彫りになり
偉大な音楽家たちが身近になる感覚で、
その関係性を辿って、
ますます他の作品も弾いてみたいと思いました。


クララは演奏活動をしながら、7人!
(1歳で死別した長男エミールを含めたら8人)の子供を育てあげ、
作曲家の夫の作品を広めるために尽力し、
「私の内奥を温めることができるのは、音楽と人間のみです」
語ったそうですが、
「音楽と人間」の順番を逆にすることはできないほど、
音楽が生まれながらに備わった、生きる力であったことがわかります。


演奏をしながら、たった1人でも子供を育てる大変さを日々感じ、
作曲家である夫をもつ身として、
共鳴することが本当にたくさんあり、
時代は違っても、クララは私に
大きな力を与えてくれる存在です。


素敵な機会をくださった方々へ、
本当に、ありがとうございました