2010/02/28

本番


先日の演奏会に引き続き、Dom Poloniiで演奏してきました。

会場に着くと、入口で人が入れてもらえない様子。入口を止めているスタッフにこれから弾くことを告げると、問題があるからお客さんは今入れないけど、とりあえず中に入って、と言われ、会場に入ると調律の音。。この時間に弾いているはずの人が、私もまだ待っているのよ、と控室で待っていました。スタッフに聞いても状況を把握していない様子で、何時に弾けるのか聞く度に、違う答えが返ってきました。日本だったら考えられない、適当さ。

聴きに来てくれた人たちを待たせてしまうのが申し訳なく、演奏前の緊張も重なり、正直、困惑してしまいました。落ち着こうと思えば思うほど、気持ちは焦るばかり。普段だったら、ここは日本じゃないんだから、と思えたはずなのに、精神状態で、受け取り方がだいぶ変わるものです。

久しぶりに外は晴れて良いお天気、日曜のお昼で、旧市街は人でにぎわっていました。でも、外に出ても、なかなか気持ちが晴れません。


そもそも、なぜ演奏前に緊張するのかというと、技術的に完璧に弾きたいと思うがために、自分で自分を追い詰めてしまうことが原因なのかなと思います。




でも、音楽は、そうゆうものとは一切関係ないものです。



私がどんな気持ちであろうと、はじまった音楽は時間の中で流れて行きます。




今弾いている音に耳を澄まして、心にある音をつくって、

あ、楽しくなってきた、

そうやって音楽のことだけを考えた瞬間から、生きた時間になるのだと思います。





そうゆう時間を、少しでも多く、つくれる人になりたいです。