グラーツのオペラ歌劇場で、3公演鑑賞しました。
グノーのロミオとジュリエット
ヴェルディのドンカルロ
J.シュトラウスのこうもり
音楽はもちろん、演出の全く異なる3公演で
夢のような3夜でした。
1階3列目の中央、2階席の中央、2階のバルコニーと
それぞれ違う席で鑑賞しましたが、私はバルコニーが一番雰囲気もあり
落ち着いて聴けました。
グラーツ歌劇場は、素晴らしく豪華絢爛。
一歩足を踏み入れると、別世界に誘われます。
名指揮者カール・ベームはグラーツ出身。
オペラ座正面には、その日の演目が掲げられていました。
妹の恵理子はソプラノの合唱団員としてほとんどの公演に出演していますが、
ゲスト歌手もコアの歌手も分け隔てなく、
平等な立場で音楽をつくれることが良さだと話していました。
オペラは音楽と共に視覚的にも聴き手に影響を与えられるので、
演出がかなり重要になってくるということを、改めて実感しました。
ロミオとジュリエットは、古典的で美しい舞台に
本物の馬や悪夢を想像させる恐ろしい演出も加わって、迫力がありました。
グノーの音楽は、有名なアリアだけでなく全編に渡って美しいですね。
ドンカルロは、それぞれの立場で生きる人間の苦悩や葛藤を浮き彫りにする
音楽で、オケがよく鳴っていたように感じました。
こうもりはオペレッタで、とにかく楽しい音楽。
ファルケ博士がセリフをアドリブで話すときに、なんとバルコニーの私たちに向かって
日本からのゲストへこんにちは、というセリフを入れて下さり、粋な計らいに
その場はびっくりしましたが、楽しく鑑賞させてもらいました笑
直感的でインパクトのある演出でしたが、
セリフが多い中でもやはりドイツ語だからか、
自然に歌に繋がっていくのが発見でした。
セリフが多い中でもやはりドイツ語だからか、
自然に歌に繋がっていくのが発見でした。
シャンパンが幕間に振舞われ、ほろ酔いのところに、
デッキブラシとバケツを持ったおじさんが通りかかり、
グラーツに住んでるの?と聞かれ、
観光です、妹が歌っているの。と話すと、
すばらしいね!私はお手洗いの掃除に来たんだ、
と話されたので、愉快な人だなと思っていたら、なんと
次の幕でお掃除おじさんとして素晴らしく演じられている俳優さんでびっくり。
休憩中にも会場を動き回るユーモア溢れる演出に、また笑顔になりました。
公演後は、楽屋裏に会いに行くと、妹の同僚がたくさん声をかけてくださり、、
温かい仲間に囲まれている様子、何より母が嬉しそうでした。
これからも、恵理子、頑張れ。
若い人からご年配の紳士淑女まで、会場いっぱいの人達。
今も続く、ヨーロッパの文化を感じられました。