2010/10/28

Lazienki Park






10月半ばから終わりにかけてのこの時期、ワジェンキ公園は紅葉が美しい、まさに黄金の秋です。












ショパンの銅像裏に続く広い森を歩くと、運が良ければリスさんに出会えます。

コリコリ

がりがり


どんぐりを夢中でかじる姿、かわいいです。






木漏れ日が黄金色に輝きます。


ちょっと寒いけれど、この時期の散歩は本当にすがすがしい気分になれます。










スマイル。


新緑がきれいで野外コンサートのある夏も好きだけど、秋のこの景色は格別です。






2010/10/27

Requiem


10月17日はショパンの命日です。


パリでの葬儀ではショパンの遺言どおり、モーツァルトのレクイエム演奏されました。その後ショパンの心臓だけが祖国に持ち帰られ、安置されているワルシャワの聖十字架教会では、毎年この日に、モーツァルトのレクイエムが演奏されます。




ショパン生誕200年の今年は、Orchestre des Champs-Elysees(シャンゼリゼオケ)の演奏が聴けました。

心臓の眠る場所で、ショパンの魂と共に聴く、レクイエム。


鎮魂といっても、感動的な音楽です。


モーツァルトの絶筆となった7曲目Lacrimosa(ラクリモサ)は、ニ短調の半音階で、重い罪を担いで墓から最後の審判に登ってゆく人間の姿を表現しているそうですが、胸を締め付けられるような気持ちになります。






音楽が、ショパンの心臓に再び鼓動を与えたかのような時間でした。












2010/10/26

Zelazowa Wola

久しぶりにブログを書きます。ワルシャワでの生活もあと1ヶ月。窓から見える大きな木から、黄色く染まった葉っぱが風に舞うのを眺めながら、ピアノに向かう今日この頃です。



ショパンコンクールも最終結果が出てもう1週間が経ちました。コンクール期間中は、とても刺激的な時間でした。個性を聴き、才能を知り、さらにショパンを知る濃い時間。揺り動かされる、という表現がぴったりの心境でした。


ブログで書くことが遅くなってしまって、見てくださる方には申し訳ないのですが、少しずつ、最近あったことをアップしていこうと思います。



先日、ショパンの生家Zelazowa Wolaへ行ってきました。

2年半前に初めてここを訪れた時とは、全く違う場所になっていました。


入口からすべてがリニューアルされていて、本当にできたての場所に足を踏み入れた感じでした。



音声ガイド(英語)を聴きながら、まわります。 1番のタイトルはプレリュード(前奏曲)。








朝は人気もなく静かで、森から鳥の声が聴こえてきます。







お家にあがるように、正面の扉を開けて中に入ります。

中は鑑賞用の資料がバランス良く配置されていて、ショパンが住んでいた時とはまるで違う空間になっていると思いますが、窓からの眺めや床のきしむ音などから、生活を想像するのもまた楽しいかもしれません






生家の裏はお散歩コースになっています。









落ち葉の道






のんびり散歩に1時間くらいかけたかも。



最近、大学近くのChopin Museumにも、行ってみました。こちらも最新の設備で、びっくりする感じでしたが、面白く鑑賞できます。

でもやっぱり、ショパンをピアノで弾いている時が私にとっては一番、興味深い時間です。




2010/10/05

秋晴


最近めっきり涼しく、というか寒くなりましたが、すがすがしい天気のおかげで、外に出かけるのが嬉しくなります。 ニットやブーツに衣替えして、秋を感じるこの季節が好きです。

澄み渡った青空を見て、ふとどうしてこんなに気分がいいんだろうと思ったりします。



ワルシャワに留学して、2年が経ちました。


初めてエヴァ先生に出会ったのは約3年前。先生のレッスンや演奏に感銘を受けて、ポーランドに留学を決めたころは、何もかもが新しく、いろんな意味で不安でいっぱいでした。


でも留学中、先生のそばで生活し、今まで自分であまり意識できなかったことを自覚させられ、それを磨く時間だったような気がします。


新しいことに挑戦すれば失敗はつき物ですが、挑戦する時の勇気というのは、気付かないところで何か風向きを変えているものだと思います。そうゆうものの連続が、必ず探している問いにつながっていくと信じたいです。


これからどんな道を歩むのか、わからないからこそ、きっとやりがいがあって、そこに希望を持てるのだと思います。


もうすぐ帰国を迎えた今、将来や音楽のことを、2年前とはまた違った目線で見ている今日この頃です。



今日は先生が藝大の客員で日本に行かれる前日で、一緒にお昼を食べながらこの2年のことやこれからについて、お話できました。ポーランド語ですべてを語るのは相変わらず難しいですが、2年前と比べたら少しは成長できた?かな。。




日本で、しかも母校で先生に会えるのは嬉しいことです、楽しみ。













2010/09/10

弾いてきました


Kordegardaで2回目のchopinリサイタルをさせていただきました。今日はあいにくの雨でしたが、そんな中たくさんのお客さまに集まっていただけて嬉しく思いました。

外の通りと近いサロンなので、雨が降ると湿度をじかに感じるためか、ピアノの音色やタッチも変わって聴こえます。
弾いていくうちに、だんだん会場の人達と一体になれた気がして、最後のマズルカop.24-2とバラード4番が、本当に楽しく弾けました。

リサイタルというのは、たった一人でその世界をつくっていく為、精神面で葛藤もありますが、それが興味深いところでもあり、とてもやりがいを感じます。


今日のチラシ。

「粥川愛のリサイタル」は

Recital Ai Kayukawy。。。 wy笑


ポーランド語だと語尾が変わって面白いです。




いつも親切なここのスタッフの方々と。
雨の中お越し下さったたくさんの方々、本当にありがとうございました。





2010/08/31

chopin i jego europa 2010



8月中はほとんど毎晩この音楽祭に通っていました。贅沢な毎日。

毎晩、素晴らしい演奏家から刺激をもらい、感動し、音楽を純粋に楽しむ時間でした。




今日は、その中でも特別に、思い出に残る日になりました。

演奏予定だったピアニストのK.Bezuidenhout(べズイデンハウト) が急病で来れなくなった代わりに、Beethovenのピアノ協奏曲2番の1楽章をM.Joao Pires(ピレシュ)が、2.3楽章をM.Argerich(アルゲリッチ)が演奏し、その後Mozartの4手のソナタKV381を連弾という、信じられないようなサプライズでした。しかも会場のピアノはピリオド楽器(1849年製エラール)で、おそらくアルゲリッチがフェスティバルで演奏するのは初めてという、とてもレアな演奏会でした。

つい先日、2人のピアニストそれぞれがchopinのピアノコンチェルト1番2番を弾いて、全く音楽性の異なる個性だなと感じていたにもかかわらず、Beethovenのコンチェルトでは、お互いに尊重し合って楽章をシェアして演奏し、Mozartのソナタでは息もぴったりの鮮やかな演奏でした。演奏が終わった瞬間、会場のお客さんがスタンディングで拍手をし、みんなが笑顔!!!

急な事態だったはずなのに、その音楽の完成度の高さにはびっくりでした。本当の“レパートリー”でない限り、こうゆうことはできないのですが、この偶然の事態を楽しめる余裕さえ感じました。楽しむことをわかっているって素敵なことだと思います。

いつもCDで聴いていた大好きなピアニストが間近で演奏してくれる幸せ、そして今という時を一緒に過ごせる幸せ。音楽はその人そのものだと感じる瞬間の幸せ。

今日は、心から幸せでした。

2010/08/07

Diekirch in Luxenbourg

マスタークラスでルクセンブルクのDiekirch(ディーキルヒ)という所へ行ってきました。必要なところへは歩いて行ける小さくてかわいらしい街です。

行きのフライトでワルシャワからウィーン経由の乗り継ぎがうまくいかず、ウィーンで次のフライトまで予定外の数時間を過ごすことになりました。ルクセンブルクに着いてからはロストバゲッジ。。。初日からハプニング続出。荷物が手元に来てからやっと落ち着いて、ここでの生活が始まった感じでした。


ピアノのマスタークラスは、私の師であるエヴァ先生、そしてダニエル・ブルーメンサル先生の2人のレッスンを、毎日交互に受けることができました。

レッスンは客観的な意見が聴けて、先生と、思っていることを共有する場。そして、最初に通して演奏するちょっと緊張するこの瞬間、人に聴いてもらっていると意識ができる、演奏には欠かせない意識を育てる場だと感じています。

ひとつの正直な意見から、本当にたくさんのことが見つかります。質問も生まれます。

音楽を学んでいる人は、数え切れないほどプライベートでレッスンを受けます。音楽をやっているからこそ、こんなに個人と個人の時間を持てるのだと思います。良く考えたらとても特殊なことです。そして、とっても貴重な時間です。言葉の壁でうまく伝えられないこともありましたが、音楽に対する同じ情熱があれば、伝わるものです。


ヨーロッパでレッスンを聴講していて、こっちの人は、先生と生徒の関係を超えて思ったことを遠慮なく話す様な気がします。それがどんなに小さなことでも、交流を通して納得しようとする。もちろん、良い点も悪い点もありますが、質問してみる、それがたとえ間違いでも、それがわかるだけ、ずっと良い気がします。そして、ほんの少しの勇気で、それから得るものはずっと大きいと感じるのです。


レッスンの合間にはヨガクラスも受けられました。ヨガは初心者ですが、シンプルな動作でも、感じながら動いたり身体を意識したりすることで、普段気付かない余分な力がすとんと抜けて行く感じで、ヨガの後の気分は本当にすっっきり。
ピアノを弾く時の身体の使い方だけでなく、精神的な面からも、ヨガはとってもいい気がします。少しでも毎日時間がとれたらいいな。と思い、すでに1週間以上。。。ああ。。




毎晩、先生や招待された音楽家による演奏会がありました。
師の演奏は、身近な人だけにちょっとドキドキします。でも、ショパンのバラード3番は、会場にいる人が本当に聴きいっているのが伝わってきました。素晴らしい演奏は、みんなが一体になれる力を持っています。最後の一音が消えるまで、拍手を待っている会場の興奮が伝わると、私だけじゃなくみんないい演奏だと感じているんだなと思ったりします。



演奏会の行われたold churchは、音楽学校の裏にありました。毎日、小さな広場を抜けて趣のある小さな路を通りました。

街の中にある通りには、目線の上にかわいいお花がかけてあって、アイビーが風で揺れるのがとっても素敵な光景です。

毎日過ごしやすい涼しさで、朝夕は上着がないと寒いくらいでした。








マスタークラス中にはフルートとピアノクラス合同でバーベキューをする時間もあって楽しかったです。受講生みんなで写真、とりあっこの時間。







マスタークラスも半ばになったころ、教会のお昼の演奏会で、Beethovenのsonate op.81a「告別」を弾きました。

教会でモダンピアノを弾く時は、残響を聴くことを普段よりも心がけないといけないのですが、ここは適度な余韻がきれいで、あまり神経質にならず楽しんで弾けました。

ステンドグラスから光が差し込む、自然な明るさが心地よかったです。おかげで、はじめから落ち着けた気がします。


弾き終わった後のあたたかい拍手、素直な感想、嬉しかったです。


レッスンが終わった夕方、受講生と先生方で、Diekirchからバスで移動してVianden(ヴィアンデン)という場所へ行きました。
ルクセンブルクは、日本ではメジャーな観光地ではないですが、行ってみると緑がいっぱいでのどかで、本当にすてきな場所です。
Viandenのお城の麓、とってもきれいでした。



今回、フルートの為の曲もたくさん聴けました。フルートの先生は6人、専属の伴奏者と合わせもできて、チェンバロとバッハのソナタを共演する機会もあり、教会でバロック演奏会が聴けました。フルートの会社が日替わりで音楽学校に来て、受講生の為に楽器を試すことができる機会があったり、楽器のメンテナンスの為の講座も開かれていて、フルーティストにとって充実した時間だなと思いました。



マスタークラスも最後の日、受講生によるファイナルコンサートで、ワルシャワから一緒に来ていたyukaちゃんと、Lutoslawski(ルトスワフスキ)の2台ピアノのためのパガニーニ変奏曲を演奏しました。
2台ピアノの曲を演奏する時、本来ピアノは向かい合って並べるのが普通なのですが、位置がどうにもしようがなく、こんな形で弾きました。でも、不思議と音が遠くから聴こえる感じはしなくて、面白い体験でした。







ブルーメンサル先生と。








マスタークラスがなかったら、訪れる機会もなかった場所かもしれませんが、ルクセンブルクでたくさんの人に出会い、とても貴重な経験ができました。
感謝です。