2010/12/26

0歳児からのファミリーコンサートin 岡谷

先日、岡谷市のカノラホールで演奏してきました。チャイコフスキーの“くるみ割り人形”のオーケストラを4手連弾に編曲された音楽を、映像とナレーションつきで聴くので、小さなお子様にもわかりやすく、楽しんで頂けたかなと思います。

今回、私はファースト(ピアノの上半分の音域)パートで、メロディーを担当することが多かったのですが、セカンドの吉岡由紀子さんの音楽にも支えられて、ちょっと伴奏者を持つソリストの気分になりました。ほとんどセカンドの方がペダルを担当するので、一緒に相談しながら音楽を作っていきます。ピアノを2人で弾くのは1人ではできないボリュームと華やかさが出て、手が交差したり重なって難しい場面もありますが、それ以上に弾いていてとても楽しかったです。

ナレーションや効果音とのタイミングなど、リハでいろいろと調整していったのですが、高橋奈保子さんの初挑戦とは思えない生き生きしたナレーションも素晴らしかったです。本番は、小さな子供たちが、ピアノのすぐ目の前にひかれた絨毯の上でリラックスして聴いてくれたのですが、トレパーク(ロシアの踊り)など演奏中、飛んだり跳ねたり、もちろん、いろんな場面で泣いたり笑ったり叫んだり、いろいろでしたが、反応が素直だなぁと思いました。

共演者と会館の方達の素晴らしいサポートに恵まれ、気持ち良く演奏できたこと感謝です。



共演者と楽屋でパチリ。女性三人でガールズトーク(!)ができたことも、いい思い出です。


館長さんの奥様におみやげでいただいた手作りパンが美味しくて、帰って来てからもあったかい気持ちでいられました。




ありがとうございました!

2010/12/07

Concert in Paris


ワルシャワの文化交流祭に引き続き、11月22日はパリでも演奏させていただきました。今回は16区にある教会が会場。響きがまろやかに聴こえる空間で、いつもとは違った雰囲気を楽しみながら弾くことができました。




Bach、Mozart、Chopin、時代をショパンから遡ると、彼が愛していた2人のバロック、古典の大作曲家からロマン派への美しい音楽の流れを感じます。もし、バッハやモーツァルトがショパンの音楽を聴く機会があったら、こんなところに共感するのでは、と弾いているときに発見できたりするのもまた面白いです。


日本からショパンゆかりの地をめぐるツアーでいらっしゃっていたNHKの文化講座の受講生の方々を始め、パリ在住の同級生や友人が聴きに来てくれて嬉しかったです。

本番の時の写真が手元になくてアップできず残念なのですが、、、左の写真はパリ滞在中に散策したセーヌ川河畔で。この辺りはとても洗練された雰囲気です。朝はオープンカフェに出かけ、クロワッサンとカフェオレで友人とゆっくり朝ごはんをして、気分はパリっ子でした。

2010/12/06

文化交流祭 in Warsaw


2週間以上経ってしまいましたが、11月20日にワルシャワで行われた文化交流祭、無事に演奏してまいりました!日本の文化をポーランドに紹介し、交流する機会に、留学生としてショパンのピアノ曲を演奏することで参加させていただけて、素敵な思い出になりました。



少し話は専門的になりますが、どうゆうコンディションで本番に臨むとベストな演奏ができるかと、常日ごろ考えています。だけど、こうすれば絶対にうまくいくという経験は私の中ではありません。コンディションは、体力的にも精神的にも、その日によって変化するものです。でも、ピアニストにとって、それを確実にコントロールしていくのも、大切な作業だと思います。


時々実践しているのは、私の師が勧めてくださったやり方で、練習を適度にした後、本番の2時間前くらいに少し仮眠をとるという方法。適度に頭も身体もリラックスした状態になるので、無駄な緊張をしないで音楽に集中できることが多いです。


でも、その時の状況にあった対応をするのが一番のような気がしています。チョコレートを直前に食べないといけないとか、なんでもいいのですが、何かこれをしなければいけないと決めてしまったら、それがないといられなくなってしまうので、最近はその時何を望んでいるかに、素直に従うようにしています。


これからも良い演奏に結び付くコンディションの整え方を、自分なりに探していこうと思っています!









2010/12/03

帰国

フライトの問題で予定より1日遅れましたが、先日無事に帰国いたしました。
1年ぶりの帰国、車窓からの日本の風景がちょっと新鮮に見えました。当たり前ですが、日本語の標識。道行く人がみんな日本人。お店で物を買うときの丁寧な対応。そんなことに感動します。そして、ずっと楽しみにしていた実家でご飯!本当においしく感じます。

かなり充電、できそうです。

ポーランドを離れるときはこのままヨーロッパに留まりたいという気持ちもありましたが、今はここ日本で新しく始まる生活にわくわくしつつ、一歩一歩前進できるよう頑張っていきたいなと思っています。そして、12月、1月の演奏会は、新しい共演者との演奏で、私自身もどんな音楽になるのか今からとても楽しみです。

今後とも、ご支援よろしくお願いいたします。

2010/11/30

Zurichより

ワルシャワでのネット環境が変化して、約1ヶ月ブログが更新できず、楽しみにしてくださっていた方、ごめんなさい。

今日帰国するフライトに乗りました!空港にお見送りに友達が来てくれて、見えなくなるまで手を振ってくれて、嬉しかったです。密度の濃い時間を一緒に過ごしたここでの友達は、宝物です。


昨日からワルシャワは大雪で、フライトに随分キャンセルや遅れが出ていたので不安だったのですが、今日私の便も、予定の2時間遅れでワルシャワを出発しました。そのため日本に行きの乗り継ぎのフライトには間に合わず、今日は空港近くのホテルに泊ることになりました。

幸いネット環境が良く、チューリッヒから、久しぶりのブログ更新です。。。


昨年のちょうど今日、文化庁の研修生として日本を発ったことを思い返しました。この1年間を振り返ると、本当にいろんな経験を積めて、挑戦もできたこと、幸せだったと思います。支えてくださる方々のおかげで、少しずつでも確実に、自分で歩めた気がしています。


無事帰国したら、11月中の出来事を報告していけたらと思っています!

それにしても、初めて留学の為ヨーロッパに来た時も、日本からのフライトが遅れてワルシャワの乗り継ぎがうまくいかず、パリに1泊して不安な1日を過ごしました。今回は帰国日にチューリッヒに1泊。なんだかすごい偶然だなと思います。あの時と比べたら、こうゆうことに少しは強くなったかな。

2010/10/28

Lazienki Park






10月半ばから終わりにかけてのこの時期、ワジェンキ公園は紅葉が美しい、まさに黄金の秋です。












ショパンの銅像裏に続く広い森を歩くと、運が良ければリスさんに出会えます。

コリコリ

がりがり


どんぐりを夢中でかじる姿、かわいいです。






木漏れ日が黄金色に輝きます。


ちょっと寒いけれど、この時期の散歩は本当にすがすがしい気分になれます。










スマイル。


新緑がきれいで野外コンサートのある夏も好きだけど、秋のこの景色は格別です。






2010/10/27

Requiem


10月17日はショパンの命日です。


パリでの葬儀ではショパンの遺言どおり、モーツァルトのレクイエム演奏されました。その後ショパンの心臓だけが祖国に持ち帰られ、安置されているワルシャワの聖十字架教会では、毎年この日に、モーツァルトのレクイエムが演奏されます。




ショパン生誕200年の今年は、Orchestre des Champs-Elysees(シャンゼリゼオケ)の演奏が聴けました。

心臓の眠る場所で、ショパンの魂と共に聴く、レクイエム。


鎮魂といっても、感動的な音楽です。


モーツァルトの絶筆となった7曲目Lacrimosa(ラクリモサ)は、ニ短調の半音階で、重い罪を担いで墓から最後の審判に登ってゆく人間の姿を表現しているそうですが、胸を締め付けられるような気持ちになります。






音楽が、ショパンの心臓に再び鼓動を与えたかのような時間でした。












2010/10/26

Zelazowa Wola

久しぶりにブログを書きます。ワルシャワでの生活もあと1ヶ月。窓から見える大きな木から、黄色く染まった葉っぱが風に舞うのを眺めながら、ピアノに向かう今日この頃です。



ショパンコンクールも最終結果が出てもう1週間が経ちました。コンクール期間中は、とても刺激的な時間でした。個性を聴き、才能を知り、さらにショパンを知る濃い時間。揺り動かされる、という表現がぴったりの心境でした。


ブログで書くことが遅くなってしまって、見てくださる方には申し訳ないのですが、少しずつ、最近あったことをアップしていこうと思います。



先日、ショパンの生家Zelazowa Wolaへ行ってきました。

2年半前に初めてここを訪れた時とは、全く違う場所になっていました。


入口からすべてがリニューアルされていて、本当にできたての場所に足を踏み入れた感じでした。



音声ガイド(英語)を聴きながら、まわります。 1番のタイトルはプレリュード(前奏曲)。








朝は人気もなく静かで、森から鳥の声が聴こえてきます。







お家にあがるように、正面の扉を開けて中に入ります。

中は鑑賞用の資料がバランス良く配置されていて、ショパンが住んでいた時とはまるで違う空間になっていると思いますが、窓からの眺めや床のきしむ音などから、生活を想像するのもまた楽しいかもしれません






生家の裏はお散歩コースになっています。









落ち葉の道






のんびり散歩に1時間くらいかけたかも。



最近、大学近くのChopin Museumにも、行ってみました。こちらも最新の設備で、びっくりする感じでしたが、面白く鑑賞できます。

でもやっぱり、ショパンをピアノで弾いている時が私にとっては一番、興味深い時間です。




2010/10/05

秋晴


最近めっきり涼しく、というか寒くなりましたが、すがすがしい天気のおかげで、外に出かけるのが嬉しくなります。 ニットやブーツに衣替えして、秋を感じるこの季節が好きです。

澄み渡った青空を見て、ふとどうしてこんなに気分がいいんだろうと思ったりします。



ワルシャワに留学して、2年が経ちました。


初めてエヴァ先生に出会ったのは約3年前。先生のレッスンや演奏に感銘を受けて、ポーランドに留学を決めたころは、何もかもが新しく、いろんな意味で不安でいっぱいでした。


でも留学中、先生のそばで生活し、今まで自分であまり意識できなかったことを自覚させられ、それを磨く時間だったような気がします。


新しいことに挑戦すれば失敗はつき物ですが、挑戦する時の勇気というのは、気付かないところで何か風向きを変えているものだと思います。そうゆうものの連続が、必ず探している問いにつながっていくと信じたいです。


これからどんな道を歩むのか、わからないからこそ、きっとやりがいがあって、そこに希望を持てるのだと思います。


もうすぐ帰国を迎えた今、将来や音楽のことを、2年前とはまた違った目線で見ている今日この頃です。



今日は先生が藝大の客員で日本に行かれる前日で、一緒にお昼を食べながらこの2年のことやこれからについて、お話できました。ポーランド語ですべてを語るのは相変わらず難しいですが、2年前と比べたら少しは成長できた?かな。。




日本で、しかも母校で先生に会えるのは嬉しいことです、楽しみ。













2010/09/10

弾いてきました


Kordegardaで2回目のchopinリサイタルをさせていただきました。今日はあいにくの雨でしたが、そんな中たくさんのお客さまに集まっていただけて嬉しく思いました。

外の通りと近いサロンなので、雨が降ると湿度をじかに感じるためか、ピアノの音色やタッチも変わって聴こえます。
弾いていくうちに、だんだん会場の人達と一体になれた気がして、最後のマズルカop.24-2とバラード4番が、本当に楽しく弾けました。

リサイタルというのは、たった一人でその世界をつくっていく為、精神面で葛藤もありますが、それが興味深いところでもあり、とてもやりがいを感じます。


今日のチラシ。

「粥川愛のリサイタル」は

Recital Ai Kayukawy。。。 wy笑


ポーランド語だと語尾が変わって面白いです。




いつも親切なここのスタッフの方々と。
雨の中お越し下さったたくさんの方々、本当にありがとうございました。





2010/08/31

chopin i jego europa 2010



8月中はほとんど毎晩この音楽祭に通っていました。贅沢な毎日。

毎晩、素晴らしい演奏家から刺激をもらい、感動し、音楽を純粋に楽しむ時間でした。




今日は、その中でも特別に、思い出に残る日になりました。

演奏予定だったピアニストのK.Bezuidenhout(べズイデンハウト) が急病で来れなくなった代わりに、Beethovenのピアノ協奏曲2番の1楽章をM.Joao Pires(ピレシュ)が、2.3楽章をM.Argerich(アルゲリッチ)が演奏し、その後Mozartの4手のソナタKV381を連弾という、信じられないようなサプライズでした。しかも会場のピアノはピリオド楽器(1849年製エラール)で、おそらくアルゲリッチがフェスティバルで演奏するのは初めてという、とてもレアな演奏会でした。

つい先日、2人のピアニストそれぞれがchopinのピアノコンチェルト1番2番を弾いて、全く音楽性の異なる個性だなと感じていたにもかかわらず、Beethovenのコンチェルトでは、お互いに尊重し合って楽章をシェアして演奏し、Mozartのソナタでは息もぴったりの鮮やかな演奏でした。演奏が終わった瞬間、会場のお客さんがスタンディングで拍手をし、みんなが笑顔!!!

急な事態だったはずなのに、その音楽の完成度の高さにはびっくりでした。本当の“レパートリー”でない限り、こうゆうことはできないのですが、この偶然の事態を楽しめる余裕さえ感じました。楽しむことをわかっているって素敵なことだと思います。

いつもCDで聴いていた大好きなピアニストが間近で演奏してくれる幸せ、そして今という時を一緒に過ごせる幸せ。音楽はその人そのものだと感じる瞬間の幸せ。

今日は、心から幸せでした。

2010/08/07

Diekirch in Luxenbourg

マスタークラスでルクセンブルクのDiekirch(ディーキルヒ)という所へ行ってきました。必要なところへは歩いて行ける小さくてかわいらしい街です。

行きのフライトでワルシャワからウィーン経由の乗り継ぎがうまくいかず、ウィーンで次のフライトまで予定外の数時間を過ごすことになりました。ルクセンブルクに着いてからはロストバゲッジ。。。初日からハプニング続出。荷物が手元に来てからやっと落ち着いて、ここでの生活が始まった感じでした。


ピアノのマスタークラスは、私の師であるエヴァ先生、そしてダニエル・ブルーメンサル先生の2人のレッスンを、毎日交互に受けることができました。

レッスンは客観的な意見が聴けて、先生と、思っていることを共有する場。そして、最初に通して演奏するちょっと緊張するこの瞬間、人に聴いてもらっていると意識ができる、演奏には欠かせない意識を育てる場だと感じています。

ひとつの正直な意見から、本当にたくさんのことが見つかります。質問も生まれます。

音楽を学んでいる人は、数え切れないほどプライベートでレッスンを受けます。音楽をやっているからこそ、こんなに個人と個人の時間を持てるのだと思います。良く考えたらとても特殊なことです。そして、とっても貴重な時間です。言葉の壁でうまく伝えられないこともありましたが、音楽に対する同じ情熱があれば、伝わるものです。


ヨーロッパでレッスンを聴講していて、こっちの人は、先生と生徒の関係を超えて思ったことを遠慮なく話す様な気がします。それがどんなに小さなことでも、交流を通して納得しようとする。もちろん、良い点も悪い点もありますが、質問してみる、それがたとえ間違いでも、それがわかるだけ、ずっと良い気がします。そして、ほんの少しの勇気で、それから得るものはずっと大きいと感じるのです。


レッスンの合間にはヨガクラスも受けられました。ヨガは初心者ですが、シンプルな動作でも、感じながら動いたり身体を意識したりすることで、普段気付かない余分な力がすとんと抜けて行く感じで、ヨガの後の気分は本当にすっっきり。
ピアノを弾く時の身体の使い方だけでなく、精神的な面からも、ヨガはとってもいい気がします。少しでも毎日時間がとれたらいいな。と思い、すでに1週間以上。。。ああ。。




毎晩、先生や招待された音楽家による演奏会がありました。
師の演奏は、身近な人だけにちょっとドキドキします。でも、ショパンのバラード3番は、会場にいる人が本当に聴きいっているのが伝わってきました。素晴らしい演奏は、みんなが一体になれる力を持っています。最後の一音が消えるまで、拍手を待っている会場の興奮が伝わると、私だけじゃなくみんないい演奏だと感じているんだなと思ったりします。



演奏会の行われたold churchは、音楽学校の裏にありました。毎日、小さな広場を抜けて趣のある小さな路を通りました。

街の中にある通りには、目線の上にかわいいお花がかけてあって、アイビーが風で揺れるのがとっても素敵な光景です。

毎日過ごしやすい涼しさで、朝夕は上着がないと寒いくらいでした。








マスタークラス中にはフルートとピアノクラス合同でバーベキューをする時間もあって楽しかったです。受講生みんなで写真、とりあっこの時間。







マスタークラスも半ばになったころ、教会のお昼の演奏会で、Beethovenのsonate op.81a「告別」を弾きました。

教会でモダンピアノを弾く時は、残響を聴くことを普段よりも心がけないといけないのですが、ここは適度な余韻がきれいで、あまり神経質にならず楽しんで弾けました。

ステンドグラスから光が差し込む、自然な明るさが心地よかったです。おかげで、はじめから落ち着けた気がします。


弾き終わった後のあたたかい拍手、素直な感想、嬉しかったです。


レッスンが終わった夕方、受講生と先生方で、Diekirchからバスで移動してVianden(ヴィアンデン)という場所へ行きました。
ルクセンブルクは、日本ではメジャーな観光地ではないですが、行ってみると緑がいっぱいでのどかで、本当にすてきな場所です。
Viandenのお城の麓、とってもきれいでした。



今回、フルートの為の曲もたくさん聴けました。フルートの先生は6人、専属の伴奏者と合わせもできて、チェンバロとバッハのソナタを共演する機会もあり、教会でバロック演奏会が聴けました。フルートの会社が日替わりで音楽学校に来て、受講生の為に楽器を試すことができる機会があったり、楽器のメンテナンスの為の講座も開かれていて、フルーティストにとって充実した時間だなと思いました。



マスタークラスも最後の日、受講生によるファイナルコンサートで、ワルシャワから一緒に来ていたyukaちゃんと、Lutoslawski(ルトスワフスキ)の2台ピアノのためのパガニーニ変奏曲を演奏しました。
2台ピアノの曲を演奏する時、本来ピアノは向かい合って並べるのが普通なのですが、位置がどうにもしようがなく、こんな形で弾きました。でも、不思議と音が遠くから聴こえる感じはしなくて、面白い体験でした。







ブルーメンサル先生と。








マスタークラスがなかったら、訪れる機会もなかった場所かもしれませんが、ルクセンブルクでたくさんの人に出会い、とても貴重な経験ができました。
感謝です。











2010/07/22

明日から行ってきます




Warszawaは今日も朝から太陽がぎらぎらして暑い1日でした。






夜になると少し涼しくなって、21時でも明るい空のもと、オープンテラスやワインバーで一杯やる人たちが集まって、お昼よりも外がにぎやかな気がします。


明日から、師のマスタークラスでLuxembourgに行ってきます。ワルシャワよりずっと涼しいようで、一足先に現地入りした先生から、上着を持ってきてと注文があり、これから荷造りします。。。



またいろんな経験を積んで、ここで報告できることを楽しみに。

行ってきます!

2010/07/14

London Master Classes

ワルシャワは、太陽がかんかんと照る暑い日が続いています。


しばらくブログを更新できなかったのですが、7月のはじめからロンドンで行われたマスタークラスに参加してきました。ノルマ・フィッシャー先生のレッスン。マスタークラスで出会ったたくさんの音楽家たち。初めてのロンドンで、素晴らしい経験ができました。

マスタークラスの会場はRoyal Academy of Musicでした。歴史のある本館と、練習室や古楽器の展示室なども置かれたモダンな建物からなっていて、練習室やレッスンの会場を行き来するのに最初は迷いましたが、2、3日もすると慣れてここの学生のような気分でした。

ロンドンの街中にある学校なので、窓からの景色は街の建物。ワルシャワと比べると本当に都会にいるんだなと実感します。


ノルマ・フィッシャー先生のレッスンは、1度通して聴いて、まず何が良いところで何が足りないことか、はっきり示してくださいました。


精神的にどうその曲と向き合うか、ということを中心としたレッスンはとても重みがあり、そして何より横で弾く先生の音が、言葉よりもずっと説得力がありました。

バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、を聴いてもらいました。それぞれの作曲家の持つ独特の精神や性格を、的確に感じ取ること、演奏する時によりその精神に近づくために今私が心がけなければいけないこと、すぐには出来ることではないけれど、大切なことを教えてもらった気がします。



ピアノ科の受講生はヨーロッパ各国から来ていて、いろんなレベルでしたが、技術さえ、技術として教わるのではなく、“気持ち”の持ち用で克服できることがこんなに多いんだなと、聴講していて思いました。


音楽は、弾く時に心がけるちょっとしたトリックのようなものがあります。たった一言で見方が変わり、ずっと弾くことが楽しくなる、奥行きのある音楽になる、そんな魔法のような言葉をかけられる先生で、教え方もとても勉強になった気がします。


マスタークラス中に2回、コンサートで演奏する機会を頂きました。


弾く日の数時間前に言われて弾くという感じでしたが、レッスンを受けてすぐにそれを実践できるというのは、とても貴重な経験です。

ピアノの他に、ヴァイオリン、チェロ、声楽、の受講生から何人かも一緒に同じ舞台に立ちました。






お客さんは外部からと、受講生や先生方で、みんなが参加しているような雰囲気で、終わった後、何人かにとても良かったよ!と声をかけてもらえて、嬉しかったです。







少しロンドンにも慣れてきたころ、空き時間に、ずっと行ってみたかったVictoria and Albert Museumに行ってきました。

晴れ渡った空に、赤い2階建てバスや電話ボックス、まるみを帯びた形のタクシー、ロンドンの風景はとってもかわいい!

V&A Museumは芸術(装飾)とデザインの分野で世界に類がないほど豊富なコレクションで、今回は時間の関係でヨーロッパコレクションを中心に見て回りましたが、アジアのコーナーもとても充実した内容でした。こんなに素晴らしいコレクションをフリーで公開しているところも、さすがお国柄だなと思います。



ファッションのコレクションはイギリスの歴史を彩るドレスだけでなく、New York、Milan, Paris, Tokyoのファッションについても触れていて、見ていて楽しかったです。







優雅な音色と共に当時の人の目を楽しませたと思われる、美しい装飾が施されたフォルテピアノやハープシコードも、いくつか展示してありました。







イギリス生まれのピーターラビット。

小さい頃使っていたマグカップ、ピーターラビットのものでお気に入りでした。

作者のビアトリクス・ポターのスケッチや資料がたくさん展示してあって、ほのぼのした気分になりました。




その他、インテリアや銀器、テキスタイルも、膨大なコレクションで、圧倒されながらも、楽しんで鑑賞してきました。

生きていくうえでどうしても必要なものではないかもしれないけれど、どうしてこれだけの“もの”が生まれたのか。それは、必ず、人の心をより豊かに、人生を楽しく彩ってくれるからだと思います。





今も昔も、スタイルは違えど、そうゆう気持ちは変わらない。これらの貴重な財産を、いつまでも残してほしいなと思います。



ロンドンは、おしゃれです。


街も、人も、言葉も。


いろんな国の人が話す英語が、また面白い。







自分のレッスン、いろんなのクラスの聴講、練習、コンサート、、、毎日充実しながらも、ちょっと悩んだり、刺激を受けたり、いろんなことを思いながら歩いた、帰り道。



夕暮れがとってもきれいだったので思わずパチリ。





最後に、先生とピアノの受講生みんなで。途中で帰ってしまった人もいて全員ではないのですが、凝縮されたマスタークラスという時間の中ででお互い刺激しあい仲良くなって、そしてすぐに別れなければならない、でも、音楽を通してつながった特別な存在の人たち。

この出会いに感謝。


ワルシャワに帰る日、ちょっとロンドン市内を観光ができました。クラスで友達になったラトヴィア出身のイルザと。

Buckingham Palace前での兵士の交代式を見ようと行ったら、平日なのにこれを見ようとする観光客でいっぱい。背伸びしても見えない状況で、イルザがおんぶしてくれて、撮れた写真がこれ笑




その後、St James's Parkを抜けて、Westminster Abbey(ウェストミュンスター寺院)を見学しました。


伝統のある場所にふさわしい風格を感じました。


ここは、歴代の英国国王や女王の戴冠式が行われ、たくさんの著名人が埋葬されています。






音楽家では、Georg Friedrich Handel(ヘンデル)やMuzio Clementi(クレメンティ)が、この場所に眠っています。







非日常の世界に浸った時間でした。









ロンドン、また来たいな。









2010/06/22

Polski Radio

先日、日本人会演奏会で演奏してきました。

ポーランドに留学している音楽留学生による演奏会で、ショパン生誕200周年の今年は、プログラムをオールショパンにし、たくさんの方にお越しいただけて、とても嬉しく思いました。

ショパンの音楽の魅力がよりわかりやすいように、日本語とポーランド語版で解説を書いたり、受付や本番までの準備は、同じくワルシャワで学ぶ学生がみんなで手分けして仕事をしてくれて、たくさんの人のおかげで演奏に集中できるということを実感しました。

そして、日本人会の多大なご支援に、感謝いたします。



ポルスキ・ラジオのホールは音響が素晴らしく、弾いていて音が遠くまで飛んでいく気がしました。。。

ファンタジー作品49にある気高さ、輝き、即興性、情熱、、、ショパンによって“ファンタジー”というタイトルをつけられたこの美しい音楽を、心で歌う贅沢な時間でした。







楽屋裏で、出演者のYukaちゃんと、ポーランドでの本番でワルシャワに来て、聴きに来てくれたRieちゃんとパチリ!