2009/12/25

Boze Narodzenie

12月24日のクリスマス前夜は、キリスト降誕を祝福し、大切な家族と過ごす時間です。日本では、クリスマスは親しい友人や恋人、大みそかとお正月は家族と過ごすのが一般的ですが、ポーランドでは全く逆のようです。

夕食の時間には、エヴァ先生、旦那様、娘のエヴァ、マリーシャ、に私も参加させていただき、みんな正装で集まりました。この時間は動物でさえ人の言葉を話すという言い伝えから、ペットのうさぎさんまでテーブルの近くに参加していました!

ポーランドの伝統の一つで、oplatek(オプワテック)という薄いワッフルのようなものをもらい、お互いに小さくカットして、今年の罪を許しあい、また相手のこれからの幸運を祈って、そのかけらをいただきました。
この日は白と決まっているテーブルクロスの上には、ポーランドのクリスマス料理が並び、ニシンの酢漬け、リンゴとお野菜のサラダ、ビーツとお豆のサラダ、鯉のゼリー寄せをレモンソースやフシャン(西洋わさび)でいただきました。鯉は初めて食べましたが、あっさりしていておいしかったです。2皿目には写真のBarszcz(バルシチ)という、赤カブのスープをいただき、中には先日手作りしたキノコの入ったuszka(ウシュカ)という小さな餃子のようなものが入っています。

みんなで食事を楽しんでいると、隣の部屋から物音が!足音や低い声の咳払いまで聞こえて、これは・・・サンタクロース!? 今年いい子にしてなかったからもらえないかもしれないよと、マリーシャはみんなにおどされていましたが、恐る恐る扉を開けてみると、、、




クリスマスツリーの下には、山のようなプレゼント!!!











ワァオオ!!!!!






興奮の中、さっそくマリーシャが、ひとつひとつ名前の書かれたプレゼントをみんなに手渡してゆきます。


あ、私にもいくつかもらえました!嬉しい!!


マリーシャにと書かれた、プレゼントの中でも1番大きな包み、開けてみると・・・





中には本物のSAXが入っていました!これにはみんなびっくりで大騒ぎ!








さっそく組み立てて吹いてみるものの、なかなかいい音が出ません。



でもきっと、これからいっぱい練習して、みんなの期待にこたえてね、マリーシャ。






あらら、、わが師まで笑。

でもやっぱり先生はピアノでしょう。。。



その後もプレゼントをめぐり、みんなでにぎやかな時間でした。




写真左のまるいものは、オレンジにgozdziki(ゴジキ)と呼ばれるスパイスを刺したもので、クリスマスに作り、とってもいい香りがします。


クリスマスキャロルを聴きながら、ゆっくりお茶を飲み、夜は更けてゆきました。






先生たちの今夜1番のプレゼントは、娘たちの喜ぶ顔だったんじゃないかなと、思いました。







2009/12/23

感謝

今日、住み込みで先生のお家にいらっしゃったJola(ヨラ)さんが、christmasを機に新しいお仕事につくため、地元(以前blogで紹介したシロンスク)に帰られました。
私がワルシャワに来てから、元気な時もそうでない時もほぼ毎日顔を合わせ、日常生活で困った時はいつもJolaさんに相談し、数え切れないほど助けていただきました。私のつたないポーランド語に耳を傾けて一緒に会話してくださり、エヴァ先生は英語も話されるので、家の中でポーランド語を話す機会が1番多かったのはJolaさんでした。Jolaさんのつくるお料理はいつも本当においしくて、ポーランド料理もいくつか教わりました。
そんなJolaさんが、今日でいなくなってしまう。本当にさみしくなります。
私が白色が好きと知って、白いリボンをかけたクリスマスリースを手作りしてくださいました。
そして、お別れの時に、ポーランド料理の本を、“キッチンだけでなく、一緒に過ごした思い出に” とプレゼントしてくれた時は胸がいっぱいになりました。
生活は変わります。環境も自分で変えていかないと成長できません。でも、外国に住むことになって、たくさんの人に支えられて、やりたいことができることを、本当に身をもって実感しました。心細いときに、どれだけ笑顔が嬉しいものか、Jolaさんは教えてくれました。
つながったものは、いつまでも大切にしたい。今は感謝の気持ちでいっぱいです。きっと再会出来ることを祈って。

2009/12/17

Warszawaのクリスマス市

ワルシャワは粉雪の舞う寒い日が続いています。
旧市街のクリスマス市は去年よりもいいよ!とすすめられて、友人とちょっと行ってきました。この季節は通りのイルミネーションが輝いて1年の終わりを華やかに飾っています。
写真は王宮前のおっきなクリスマスツリー。ここから少し小道に入り旧市街の広場に出ると、クリスマスの為の小さなお店がいくつも並んでいます。ポーランドのお店がいくつか出店していて、chopinチョコをよくおみやげにするWedel(ヴェデル)というチョコレート屋さんや、はちみつ酒の飲めるお店、ツリーのオーナメントのお店はもちろん、ソーセージを焼いているお店、ポーランド食器Boleslawiec(ボレスワビエッツ)のお店など、、去年よりも確かにちょっと良くなった(というか頑張った?)印象でした。ボレスワビエッツは、好きな絵柄を見つけるのが楽しくてつい時間をかけてしまい、あれこれ迷った結果、お皿とミルクポットを記念に買いました。結局クリスマスのものじゃないものを買ってしまいました笑。
でも、とにかく寒くてこの日はマイナス8度。。。外を歩くだけで凍えそうだったので、旧市街のレストランでポーランド料理をみんなでシェアして、あったまりました。
この寒さを乗り切るには、外出の着こなし術とあたたかいお料理、そしてピアノの練習!?が欠かせません。。。

2009/12/09

Violin.sonata

WarszawaのFilharmoniaで3日連続で行われていた、BeethovenのViolin sonata全曲演奏会。たまにはピアノソロではなく室内楽を聴くのはいいなと幸せな気分にさせてくれる時間でした。ヴァイオリンはIsabelle Faust、ピアノはAlexander Melnikovで、Beethovenが対等のパートナーのために書いたのがうなずける、Duoの対話やアイデアが明確にわかる演奏でした。Isabelle Faustさんの繊細で知的な音色はもちろん、ステージマナーは自然で品があって素敵でした!素晴らしくて、最近出たこの2人ベートーヴェンヴァイオリンソナタ全10曲CDを買って、家で聴いています。最近のお気に入りです。DVDつきなので、ゆっくり見るのが今から楽しみです。

2009/12/01

無事に着きました


昨晩、無事にWarszawaに到着しました。今日から1年間、文化庁の研修生として、帰国をしないでワルシャワで過ごす予定です。

久しぶりに降り立ったワルシャワは小雨で、日本より肌寒く感じましたが、今朝はさわやかな青空が広がっています。日本に一時帰国していてたまっていたカレンダーのページをめくって、12月、もう2009年最後の月なんだなと、この充実して幸せだった1年を振り返りました。

ここでしかできないこと、精一杯学んできます!!

2009/11/24

美濃のジョイントリサイタル

無事に終わりました!

最初は美濃市でクラシックのコンサートをして、お客様に集まってもらえるだろうかと心配もありましたが、おかげさまで612席が満席になり、補助席まで出していただけるという、私と恵理子もびっくりするほどお客様が来てくださいました。本当に、本当にありがとうございました。

私は4歳の時、母の発表会で初めてピアノを舞台の上で演奏しました。その場所が、ここ美濃市文化会館でした。恵理子はまだ赤ちゃんですね笑


音楽を続けていくことを自分で選んで、ここまで歩いてこれたのも、多くの方の支えがあってこそ。終わった今あらためて、感謝の気持ちでいっぱいです。

どうゆう演奏会にしようかと思い悩み、自分と、作品と向き合った時間が、ぎゅっと詰まった1時間半の演奏会は、あっという間です。 極度の緊張と楽しさ、そして、演奏中に感じる、芸術の素晴らしさ。“本気で楽しむ”までには、まだまだ時間がかかりそうですが、その本質を、自分のペースで探していきたいです。


賛助出演の新見準平君は、パパゲーノがハマリ役のとーってもゆかいなバリトンで、お客様に大人気でした。 ご縁があって今回共演させてもらえて、とても楽しかったです。

それから、声楽家はトークが上手だなぁと感じました。私は演じるのが苦手なので、MCは恥ずかしくて後で自分で見れないのですが笑 今回の共演で、学ぶところがたくさんありました。




おまけ。

2009/11/14

各務原市のリサイタル 

各務原市でのリサイタル、無事に終わりました!聴きにきてくださったたくさんの方々、本当にありがとうございました。いただいたお花、大切に飾らせてもらいます。

昨日は演奏前にあいさつをしたのですが、つたなくて本当に話はまだまだです。。自分でも恥ずかしいですが、こうゆうことにも少しずつ慣れていかないといけないですね。
23日の美濃の演奏会で、どうやって演奏会中のトークをしようか、演奏だけでなく頭を悩ませています(笑) でもまずは音楽。。。



写真はかとれあホール入口で主催者の方々と。 本当にお世話になりました。
最近久しぶりにつくった前髪(黒髪では高校生ぶり!)にも、やっと落ち着いてきました。

今日はゆっくり休めたので、明日からまた新たなレパートリー、頑張って取り組みます!

2009/11/02

香りを聴く

LARGO  水と蘭の香り 


RHYTHM スコールと白い花の香り


LILY OF THE VALLEY 清楚な鈴蘭の香り




私のお気に入りのインセンスたちです。最近、リラックスしたいときお香を焚いています。


青山と京都にあるlisnというshopに行くと、いつもいろんな香りを試しては気に入ったものに出会うとマイホルダーに入れてもらいます。インセンスはそれぞれ名前をもった香りで、その印象と実際の香りがぴったりだったりそうでなかったり、焚くと全然違う香りになったり、おもしろいです。


FloralやCitrusの香りが好みですが、秋の夜にはGreenの深い香りが焚きたくなります。

今日も、カラフルなインセンスの中から1本取り出して、立ち上がる煙と香りを聴く時間に癒されています。





2009/10/18

Concerto 終わりました!


昨日無事、Mozart協会での演奏会が終わりました。聴きに来て下さった方々、本当にありがとうございました!今回、モーツァルト協会のあたたかいスタッフの方々には精神的にずいぶん助けられました。そして、一緒に演奏して下さったトウキョウ・モーツァルトプレーヤーズのみなさまは、短い合わせでやりたいことを感じとって下さり、おかげで本当に楽しんで弾くことができました。最後の一音まで幸せでした。またオケと共演したいなぁ。。。
次の演奏会に向けて気持ちを新たに頑張りたいと思います。

2009/10/12

美濃和紙あかりアート展


久しぶりに美濃市に帰ってきました。この日は、年に1度の秋のイベント、“美濃和紙あかりアート展”が開催されていました。夕暮れとともに、美濃和紙で作られた個性さまざまなあかりがやさしい光を灯します。

美濃市は、“うだつ”(江戸時代から商家などで隣家との境に設けられた防火壁で、これを高く華麗に掲げて繁栄のしるしとするもの)のある町並み、が大切に保存されています。あかりアートは、この“うだつのある町並み”で行われ、とっても趣があるのです。左の写真はライトアップされたうだつ。




私は何年かぶりに訪れたのですが、今回素敵なイベントだなとあらためて実感しました。










たくさんの観光客で町並みは人であふれていますが、ほっとするやさしい光の中を歩くのは、秋の夜にぴったりです。









たくさんのお店が並ぶうだつの町並みの中でも、私が美濃市に帰ったら立ち寄るセンスのいいお店をちょっと紹介します。「カミノシゴト」という手すき和紙専門店。職人さんの作る、繊細でうつくしい美濃和紙に触れられます。







そして今日は、11月23日の美濃市文化会館での演奏会チラシを、知り合いの方がいろんなところに貼ってくださっているのを見て嬉しく思いました。いろんな方に支えられてるんだなと感謝の気持ちでいっぱいです。
素敵な演奏会にしたいと思います!!!








2009/09/30

秋の散歩道


ワルシャワで最も有名な観光地のひとつでもあるŁazienki(ワジェンキ)公園。ショパンの銅像のそばでの野外コンサートの日は人でいっぱいですが、平日に行くと静かで落ち着く場所です。9月末はまだ紅葉には早いですが、お天気も良かったので、ちょっと寄ることにしました。




近くに住む同期のMaiちゃんと久しぶりに会って、歩きながらのんびり話しました。Łazienkiというとショパン像のある池の広場が有名ですが、その奥には広大な敷地に散歩コースが迷路のように続いています。緑の中を歩くのはどうしてこんなに気持ちがいいんでしょう。

強い風が吹くと高いところからボトボトっと栗が落ちてきたりして、びっくりさせられますが、枯葉が舞うのは秋の空だなと感じました。





歩き疲れたらベンチでひとやすみ。。。


すばしっこくてカメラには納められず残念でしたが、赤茶色でふわふわしたしっぽのかわいいリスをときどき見かけて、ちょっと歓声!






小さな小川の水面がきらきら輝いていていたり、風がないときの水面に、鏡のように別の世界に映る木々がうつくしくて、思わず見とれる瞬間でした。

ピアノの音もこんな自然のように美しく表現できたらなぁと思います。


なんだかいっぱい癒されて、帰ってきました。
また時間を見つけて緑の中を散歩したいなと思います。

2009/09/22

Ślub w Nałęczowie

先週末、 友達の結婚式に行ってきました。私がポーランドに来たばかりのころ、共通の知り合いを通じて仲良くなり、それからは一緒に出かけたり、ポーランド人の旦那様ヤコブ君のお家に遊びに行かせてもらったり、ポーランドで彼女たちと過ごした思い出はたくさんあります。その2人の結婚式、半年前からずっと楽しみにしていました。

結婚式の場所は、ワルシャワから南へ車で2時間半ほど行ったNałęczów(ナウェンチョフ)という所でした。小さな街ですが、緑豊かな公園があり、ここの地名のついた“Nałęczowianka”というミネラルウォーターはポーランド国内のお店でよく見かけます。美しい自然の中に、コテージや療養施設、スパもあり、たくさんの人が緑の中の散歩を楽しんでいます。


教会では、この結婚式に集まったさまざまな国籍のゲストのために、神父さまがポーランド語、英語、フランス語で語りかけていました。そして誓いの言葉を交わす瞬間に立ちあえて、胸がいっぱいになりました。

儀式が終わった後、彼女たちは馬車に乗って広大な公園の中にあるお城に向かいました。新郎新婦のポーランドと日本からの家族や友人だけでなく、さまざまな国籍の友人が集まっていて、国際色豊かな結婚式でした。




会場では、生バンドの演奏が結婚式を盛り上げ、ポーランド料理のフルコースの合間に、みんな音楽に合わせて踊りました。小さな子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、全員が手を取り合って新郎新婦を囲んで踊る姿は、ほほえましかったです。

そして、「Sto lato」というポーランドのお祝いには欠かせない歌(直訳すると100歳。100年生きられますように!という内容)の大合唱になったり、とにかく、にぎやかでみんなが楽しみながら新郎新婦を祝福していました。


式も半ばになったころ、バンドの舞台にあるグランドピアノを見た友人が、サプライズでピアノを弾いて!とお願いに来て、心の準備もなくお酒も入っていたので1度は断ったものの、結局一生に一度のお祝いだし、きっとこれもいい思い出になると思い、弾くことにしました。どんな時でも弾けるレパートリーを持っておく事は本当に大事です。ショパンのワルツとバッハのアレンジを弾き、出来は完璧ではなかったものの、お客さんと彼女たちはサプライズを喜んでくれました。でもお酒が入っているとやっぱり弾くのは難しいです。普通の状態だって演奏は難しいのに、当然ですね。気をつけます。。



みんな飲んで踊って、式は夜中まで続き、ホテルに戻ったのは3時過ぎでした。初めてのことだらけでしたが、最後は本当にはじけて終わった楽しい結婚式でした。


Eri&Jakub

Wszystkiego najlepszego na nowej drodze zycia.
Serdeczne gratulacje!

2009/09/09

やっぱり日本人

「あなたに小包よ」とエヴァ先生から今朝渡されたもの、、開けてみると日本のあられでした!日本でフランス語の翻訳をされている先生からだったのですが、パリに留学している時、1番食べたかったものが、“海苔巻きのおせんべい”だったようで、私もそうではないかと思い出して送ってくださったのでした。

醤油や海苔のこおばしい香り!甘いものも大好きですが、やっぱり落ち着きます。日本人だなと思う瞬間です。

ここではおいしいものはなかなか手に入りませんが、結構な頻度でお米を食べてます。お米を食べないと力が出ない気がして、ここぞというときはやっぱりお米が食卓に登場します。



このあられ達、ここでの日本人の友達にもお裾分けしたいなと思います。

2009/09/08

ある休日


先週末は、少し遠出をして知り合いの家で過ごしました。ポーランドの南にあるKatowice(カトヴィツェ)という街までワルシャワから電車で約3時間、そこから車で30分ほどのTarnowskie gory(タルノフスキグリ)という場所に行ってきました。http://www.tarnowskiegory.pl/

古いお城や緑の豊かな大きな公園がいくつかあって、散歩が気持ちよかったです。ただ、案内してくれた方もおっしゃっていたのですが、豊かな自然と歴史的な建物はあっても管理をしきれていないのが現状らしく、壊れかけたところを直したら、もっと良さがいきるのに惜しいなと感じました。街の中心にある教会では、市民のために無料でコンサートがひらかれていて、オルガンとヴァイオリンによる演奏を教会の美しい響きの中で聴くことができました。


夜は、親しい人を招いてパーティーがあり、みんなで過ごすにぎやかな休日になりました。お客さんが持ち寄ったものの中に手作りのレモンケーキがあって、デコレートがかわいくて思わずぱちり!

特別なことはしないけれど、家で大切な人たちと過ごす時間を何より大切にするポーランド人の休日、日本でもこんな過ごし方ができたらいいなと思いました。

2009/09/01

Festivalも終わり・・


今夜、16日間毎晩続いた音楽祭 Chopin i jego europa が終わりました。Eldar Nebolsinさんによるショパンのピアノ協奏曲2曲が演奏され、フェスティバルの最後を飾る素晴らしい演奏会でした。
今年2009年はショパン没後160年、来年2010年は生誕200年という記念の年で、ポーランドだけでなく、世界中でショパンが演奏されることと思います。きっと、記念すべきこの年に、ここポーランドで心に残る演奏会に出会えるのではないかと今から期待しています。
毎日続いた演奏会がなくなるのはさみしいですが、明日から私の新たな生活が動き始めます。新しく留学をはじめる後輩と接すると、時が経っているんだなと実感します。フェスティバルが終わり、夏の終わりとともに、私の1番好きな季節、秋がはじまります。カレンダーをめくり、どんな風に過ごそうか、思いを巡らせています。

2009/08/24

Chopin i jego europa

8月16~31日まで、ワルシャワではChopin i jego europa(ショパンと彼のヨーロッパ)と題した音楽祭が行われています。素晴らしいアーティストの演奏が毎晩繰り広げられ、ヨーロッパならではの雰囲気を楽しむことができます。音楽祭のプログラムはこちらhttp://en.chopin.nifc.pl/festival/edition2009/programme

キャンセルが心配されたマルタ・アルゲリッチも、一昨日無事会場に現れ、ステージに出てきた瞬間から観客は沸いていました。昨日は、彼女のCDを聴いたときから鮮烈な印象のあった、Ravel(1875-1937)のピアノ協奏曲ト長調を聴くことができました。グリッサンドやトリルがシルクのように滑らかで、情熱的でありながら繊細な美音がちりばめられた演奏に、とても惹きつけられました。オケの管楽器がとくに難しいことで知られるこの曲ですが、彼女のものすごい速さと奔放な演奏に、ステージ上のすべての奏者が本気で演奏しているのが伝わってきて、熱気あふれる演奏でした。また、ネルソン・ゲルネルさん(以前ブログでも紹介した)が、アルゲリッチの前に、あまり知られていないGiuseppe Martucci(1856-1909)作曲のピアノ協奏曲を演奏されましたが、超絶技巧でありながら、それだけではないこの曲の特徴をとらえた素晴らしい演奏でした。

ワルシャワで行われるこの音楽祭は、なんといっても「ピアノ」がメインのフェスティバルです。ショパンという人が、彼以降のピアノ作品にいかに大きな影響を与えた存在かということ、またポーランド人がショパンを誇りに思い、大切にしていることを肌で感じることができます。


ワルシャワに留学して約1年、私はここに来てよかったと思っています。

2009/08/15

Chęciny


先日、友人カップルがドライブに誘ってくれたので、ワルシャワから車で2時間くらいの、Chęciny(チェンチニィ)という所へ行ってきました。

小さな街ですが、丘の上には廃墟となった城跡があり、観光スポットになっています。ちょっと急な山道を登ると、街はもちろん、平たいポーランドの土地のずーっと先まで見渡せます。もう、夏も終わりに近付いていると感じさせるような、涼しい風がふいていました。遠くから見ると煙突のように見える円柱も、昔は先にとんがり屋根のある塔だったそうですが、面影がないので想像の世界です。



その後、MUSEUM WSI KIELECKIEJ (キエルツェ地方の田舎博物館)に行ってきました。ここはポーランドの昔ながらの生活が再現されたテーマパークのようになっていて、教会、学校、裕福な地主の家、牧畜小屋、馬車置き場、お店や風車など、当時の生活がわかるような形で展示されています。薬屋さん(右の写真)はもちろん、普通の家にもさまざまな種類の薬草が常備してあって、先人の知恵を感じました。便利な世の中に慣れた現代に生きる人にとって、素朴な生活は物足りなさや不便さを感じるものかもしれませんが、先人の築いてきた知恵の積み重ねが今の生活につながっていることを忘れてはいけないなと思います。ポーランド人がこの風景を見たら、日本人の私が見るのとは違った感覚の、懐かしさを感じたりするのかなと思いました。



この風景、絵本に出てきそう!

そんな世界に入り込んだような時間でした。






青空が近くて気持ちいい!!

Munich 久しぶりの再会

ザルツブルクからはミュンヘン経由でワルシャワに戻ったので、途中のミュンヘンでちょっと寄り道して友人に会ってきました。2年ぶりくらい?なのに、全然そんな感じがしなくて、会った瞬間からはしゃいでしまいました。

ミュンヘンに行ったら1度は行ってみたかったピナコテーク(博物館)に行ってきました。アルテ、ノイエ、モダンがある中で、今回はアルテとモダンに行ってきました。アルテ・ピナコテークは広い空間にかなり充実したコレクションで、1日中いられそうでした。
モダン・ピナコテークは20世紀の絵画はもちろん、建築やインスタレーション(従来の彫刻や絵画のジャンルに入らない作品やそれを配置する芸術的空間)など、面白い試みもたくさんあって楽しめました。
ミュンヘン音大も近くにあり、近くに博物館や美術館、緑がある環境は芸大にも似ていて、とってもいい所だなと思いました。 街中に出ると、レジデンツやバイエルン州立歌劇場など歴史のある建物と共に、洗練されたショップが立ち並んでいて、都会的な街だなーと思いました。古い建物を利用したモダンなお店がたくさんあるのを見ると、ヨーロッパっぽい雰囲気だなと思ったりします。
藍ちゃんにはミュンヘンで美味しいお店をたくさん教えてもらいましたが、中でも“ビクトリアンハウスカフェ” http://www.victorianhouse.de/は、ケーキと紅茶がすごく美味しかったです!ただ大きくて食べきれなかったのでワルシャワまでお持ち帰りに。。。こちらのケーキはどこに行っても日本の3倍はある気がします。。でもやっぱり美味しそう!の気持ちから頼んでしまうのです。


ミュンヘン、またいつかゆっくり行きたいです。藍ちゃん、ありがとう!